今月の旅指南

2011年8月26日

»著者プロフィール
閉じる

狩野直美 (かのう・なおみ)

東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

 日本を代表する工芸品といえば、忘れてはならないのが漆器の存在。金銀まばゆい蒔絵が施された器は、それだけで1つの芸術作品のようだ。なかでも繊細な装飾技巧と優美なデザインで、高い評価を受けているのが京蒔絵。今回展示されるのは、350年の伝統を持つ京都の老舗漆器商、象彦(ぞうひこ)による作品で、明治から昭和初期にかけての逸品が一堂に会する。

「唐花唐草蒔絵経箱」 象彦(西村彦兵衛)製 明治~昭和初期 三井記念美術館蔵

 これは、かつて財閥として京都の工芸を積極的に庇護した三井家所蔵の象彦作品約40点に、他の美術館の30点余りの所蔵品を加えて一挙公開するもので、象彦歴代当主のうち六代から八代の時代の作品にスポットが当てられる。

 三井家が象彦に特別注文した作品には、皇室への献上品や三井家の迎賓館である綱町(つなまち)三井別邸(現綱町三井倶楽部)に置くための装飾品なども含まれており、贅を尽くしたきらびやかな作品には事欠かない。

 高さ2メートルに及ぶ「葵祭・祇園祭蒔絵衝立(ついたて)」や、源氏物語の舞楽の場面をモチーフにした「舞楽蒔絵棚」などは、まさに華やかな京蒔絵の真骨頂といえるだろう。

特別展 華麗なる〈京蒔絵〉 三井家と象彦漆器
<開催日>9/17~11/13
<会場>東京都中央区・三井記念美術館(東京メトロ銀座線三越前駅下車)
<問>03(5777)8600

◆ 「ひととき」2011年9月号より

 

 

 

    


「WEDGE Infinity」のメルマガを受け取る(=isMedia会員登録)
週に一度、「最新記事」や「編集部のおすすめ記事」等、旬な情報をお届けいたします。

関連記事

  • PR
  • 新着記事

    »もっと見る