世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2018年12月5日

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 11月16日、安倍総理は、豪州北部ダーウィンを訪問し、モリソン豪州首相と会談を行なった。会談後、共同プレス声明が発表された。その要点を紹介する。

(Matt_Collingwood/lachris77/iStock)

・日豪両国は、「特別な戦略的パートナーシップ」の下、自由で開かれたインド太平洋地域の確保のため協力する。

・両国間の人的交流、研究者及び学生の交流を拡大させる。

・市場歪曲的な補助金への対処や監視及び通報機能の支援、紛争処理機能の強化を含み、世界貿易機関(WTO)の機能を改善する。

・保護主義への懸念が高まる中、自由貿易を支持する。環太平洋パートナーシップ(TPP11)協定の発効を確保する、日本と豪州を含む7か国による国内手続の完了を歓迎した。より緊密な地域経済統合を促進する、質の高い東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の2019年内の交渉妥結に向け協力する。

・日本が議長国を務めるG20の成功を確かなものとし、国際経済協調のための第一のフォーラムであるG20の役割を強化するため協力する。 

・本年7月に行われた第1回経済閣僚対話の意義を強調し、交渉中の日豪経済連携協定(JAEPA)の下で二国間経済関係を深化させる。

・開放性、透明性及び経済性といった国際標準と原則にのっとった質の高いインフラの整備を通じ、インド太平洋地域の連結性を強化する。債務の透明性を含む財政の健全性が、持続可能な発展と主権のために必要不可欠である。

・インフラに関するファイナンス及び投資での協力を進展させるため、日本貿易保険(NEXI)と豪州外務貿易省(DFAT)・豪州輸出金融保険公社(Efic)は、覚書に署名した。日米豪の地域協力促進のため、 国際協力銀行(JBIC)、DFAT及びEficは、輸出信用に関する国際作業部会(IWG)での議論を加速する。 

・開かれ、競争的なエネルギー市場と、入手可能で信頼できるエネルギーへの普遍的なアクセスを達成するため、インド太平洋地域の第三国に協力を拡大する。石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)と豪州連邦科学産業研究機構(CSIRO)は覚書を署名した。 

・北部準州でのエビの養殖や北クイーンズランドでの新種大豆に関する研究プロジェクト等、農業に関する二国間協力を行う。両国で季節が逆であることを利用した、両国の国際市場への農産物輸出拡大の潜在性を認識した。 

・日豪間の互恵的な防衛協力を深化させ、特別な戦略的パートナーシップを強化するため、共同運用及び演習を円滑化すべく、相互訪問に関する協定を締結する。

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