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2018年11月30日

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ドナルド・トランプ米大統領の元顧問弁護士、マイケル・コーエン被告(52)が29日、ニューヨークの連邦地裁で、トランプ氏の不動産取引について連邦議会に偽証したと認めた。2016年米大統領選の最中にトランプ氏の会社がモスクワでビル建設を計画していたことについて、議会に虚偽の内容の文書を提出したという。

コーエン被告は議会に偽証したことについて、「個人1の政治発言と内容を一致させるため、そして個人1への忠誠心から、虚偽の発言をした」と法廷で認めた。被告は過去に、トランプ氏の意味で「個人1」という表現を使っている。

長年にわたる顧問弁護士で側近だったコーエン被告の証言について、トランプ大統領は「弱い」と批判。減刑を求めて検察に協力して「嘘をついている」のだと述べた。

コーエン被告は今年8月、トランプ氏の不倫相手2人に大統領選中に払った口止め料が選挙法違反だと認めている。さらに、口止め料の支払いはトランプ氏の指示によるものだったと証言した。

元弁護士は何を認めたのか

コーエン被告は昨年10月、2016年の大統領選中にトランプ陣営がロシア当局と結託していたかを調べる連邦議会上下両院の情報委員会で証言した。

ロシアによる大統領選介入とトランプ陣営との関係疑惑を調べるロバート・ムラー特別検察官が提出した訴状によると、コーエン被告は非公開の両委員会で、トランプ・オーガナイゼーションがモスクワで検討していた高層ビル建設計画の話し合いは、2015年9月から2016年1月まで続いたと証言した。しかし、「コーエン被告が十分承知していたように」モスクワ建設計画の協議は2016年6月まで続いたと特別検察官は主張した。

訴状によると、被告はさらに上下両院の情報委員会に、ビル建設計画について自分はトランプ氏とほとんど連絡を取っていなかったと述べたが、実際には「広範囲にわたり」トランプ氏とやりとりしていたという。

検察はさらに、被告が議会に対して、トランプ陣営の選挙活動が2016年に本格化する前に、すでにモスクワ高層ビル建設計画は中止されていたという印象を与えようとしたと指摘した。

連邦地裁前に集まった報道陣に、コーエン被告は何も話さなかったが、担当弁護士は「コーエン氏は協力した。コーエン氏は今後も協力を続ける」と述べた。

コーエン被告の弁護士ラニー・デイビス氏は今年9月、同被告が「極めて重要な情報」をムラー特別検察官の捜査陣に提供していると発言していた。さらに29日にはツイッターで「マイケル・コーエンは今朝、7月2日以来私に繰り返してきたことを改めて確認した。自分の妻と娘と息子と国を優先させると。今日もまた真実だけを語った。ドナルド・トランプはその彼を嘘つきと呼んだ。誰を信じる?」と書いた。

https://twitter.com/LannyDavis/status/1068186892468920320

ムラー特別検察官はコーエン被告とは別に26日には、トランプ陣営の選対本部長だったポール・マナフォート被告が司法取引の条件に違反し、捜査陣に偽証したと裁判所に書面を提出した。マナフォート元選対本部長は今年8月、大統領選とは無関係の脱税罪などで有罪評決を下された。

「弱い人間だ」とトランプ氏

アルゼンチンのブエノスアイレスで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議に出席するためホワイトハウスを出たトランプ氏は報道陣に、「彼は弱い人間で、あまり頭のいい人間ではない」と述べた。

「すごく長い刑期を言い渡された。この話をでっちあげて、もっと短い刑期にしようとしている」とトランプ氏は強調した。

問題となっているモスクワでの高層ビル建設計画については、「大統領に出馬していても、ビジネスをやったらいけないわけじゃない」と反論した。

さらにトランプ氏は、「(コーエン被告は)誰もが知っていた計画についてうそをついている。我々は(建設計画について)あけっぴろげに話していたのに」と述べた。

記者団とのこのやりとりの後、トランプ氏はブエノスアイレスで予定されていたロシアのウラジーミル・プーチン大統領との会談を中止した。ロシアがウクライナ艦船を拿捕したことでウクライナ情勢が緊迫していることを理由に挙げた。

(英語記事 Michael Cohen in court: Trump ex-lawyer admits lying to Congress

提供元:https://www.bbc.com/japanese/46395657

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