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2018年11月30日

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英アイルワース刑事法院は29日、乗務前の飲酒検査で上限値を大幅に超える結果が出たため逮捕された日本航空(JAL)の副操縦士に対し、禁錮10カ月の実刑判決を言い渡した。判決を受けてJALは30日、この副操縦士を懲戒解雇処分にしたと発表した

実刑判決を受けたのは、JAL副操縦士の実川克敏被告(42)。実川被告は10月28日、乗務50分前の呼気検査で現地基準の9倍超のアルコールが検出され、ロンドンのヒースロー空港で英警察に逮捕された。同被告は同日のヒースロー空港発羽田空港行きの航空便に乗務予定だった。

逮捕時の血液検査では、実川被告の血液から100ミリリットルあたり189ミリグラムのアルコールが検出された。英国でのパイロットの上限値は血液100ミリリットルあたりアルコール20ミリグラムで、検出値は上限値の9倍超にあたる。

被告は、アルコールにより実務能力が下がった状態で、航空便に乗務しようとしたとする起訴罪状1件を認めた。

フィリップ・マシューズ裁判官は、もしも被告が旅客機に乗務していたらどうなっていたかと想像するのは「あまりに恐ろしすぎる」と実川被告を非難した。

被告は、絶望的な恥ずかしさを感じていると述べた。

「壊滅的な結果をもたらす可能性もあった」

マシューズ判事は、10月28日に予定されていた乗務前、実川被告が「非常に酔っていた」と述べた。

「あなた(実川被告)は経験ある操縦士だが、乗務予定時間のすぐ前まで、長いこと飲酒していたのは明らかだ」と裁判官は批判した。

「12時間かそれ以上になる可能性もある、非常に長距離のあのフライトで最も大事なのは、乗っている人全員の安全だ。あなたの酩酊によってその安全が、危険にさらされた」

「あなたがあの飛行機を操縦していたらと思うと、あまりに恐ろしい。乗っていた人たちに壊滅的な結果をもたらす可能性もあった」

実川被告は、空港保安係がアルコール臭や酔ったような外見、「とろんとした目をしていた」のに気づいたことで逮捕された。「まっすぐ立つのも難しそう」なのに気づいた警官もいた。

裁判長は、被告の同僚たちは、事態を「隠蔽(いんぺい)する」か、上司に報告するか選ばなければならない立場に追い込まれたと指摘した。

JAL欧州・中東地区支配人室の菊池保宏総務部長は刑事法院の外で、実川被告の同僚による不適切な行動はなかったと否定した。

菊池氏は、組織として再発防止に取り組むと述べた。

ダグラス・アダムズ検察官は、保安担当者に質問された実川被告が、前日の夜にウィスキーを飲んだが、既に呼気検査を通過したと答えていたと明かした。

上着を取りに機内に戻る必要があると被告が話したため保安責任者が同行したところ、トイレの洗口液でうがいして口をすすぐ被告を見たと、アダムズ検察官は話した。

逮捕当日に実川被告が乗務予定だったのは、最大乗客数244人のボーイング777型機だった。この東京行きの航空便は予定から69分遅れてヒースロー空港を出発した。

弁護側のビル・エムリン・ジョーンズ弁護士は、実川被告は当時、精神状態が落ち込んでいたと述べた。「実川被告は、自己治療の手段としてアルコールを使っていたようだ」とエムリン・ジョーンズ弁護士は話した。

実川被告は、絶望的な恥ずかしさを感じていると述べ、恥ずかしい思いをさせたことをJALや乗客、そして家族に対し謝罪したいと付け加えた。

勾留先のワンズウォース刑務所から映像と音声をつなぐビデオリンク方式で法廷に臨んだ実川被告は、ひげをそり、グレーのシャツ姿だった。

朝日新聞によると、実川被告は逮捕前、社内の呼気検査を不正にすり抜けていた。共に乗務予定だった機長2人からは距離をとっていたため、見過ごしたとみられる。

JALは今月16日、海外の空港で新型の呼気アルコール感知器を導入すると発表している

同社は、操縦士が社内のアルコール検査に合格できなかったことが2017年8月以降に19回あったと認めている。

(英語記事 Drunk Japan Airlines pilot jailed for 10 months

提供元:https://www.bbc.com/japanese/46395567

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