スウェーデンで生きる 海外移住だより

2011年9月9日

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伊藤清香 (いとう・さやか)

2年半の遠距離恋愛を経て、2008年冬にスウェーデンに移住した。「移民」としての生活に悪戦苦闘しながらも、新しい土地での一からの可能性に、人生を模索中。

ごく普通に生きてきた20代の日本人女性が、ある日スウェーデン人の青年と恋に落ち、北欧の国・スウェーデンに移住。帰国子女で、留学経験もある彼女でしたが、初めての「移民」としての生活は苦労の連続。悪戦苦闘しながらも、色々なものを得て約2年半過ごしてきました。このコラムでは、そんな彼女が、「移民」生活を送る中で感じる率直な思いを綴っていきます。

 私がスウェーデンに移住してから、約2年半が経ちました。今のご時勢、国際恋愛は珍しくなく、私と同じような境遇で海外に移住する方は毎年たくさんいます。スウェーデンも例外ではなく、皆さまの想像以上に、いえ、私が想像していた以上に、多くの日本人が在住しているようです。

「婚約=結婚」とは限らない

著者が住むストックホルムの街並

 そもそも、太陽が年中輝く暖かい国が好きだった私が、冬の長いこの正反対の国に移住する決意をしたのは、大学時代に南欧留学をしていた時に出会ったスウェーデン出身の青年と婚約したからでした。就職活動が始まる時期に婚約といった浮いた話でしたが、私の婚約報告に、親を始めあらゆる友人、知り合いが祝福の言葉をくれました。それどころか、早速結婚祝いの贈り物までくださった方も。

 もちろん、贈り物はありがたく頂戴しましたし、嬉しかったのですが、どこか申し訳ない気持ちに…

 それもそう。

 なぜかというと、スウェーデンでは、必ずしも「婚約=結婚」ではないからです。日本のように、婚約後比較的すぐに結婚という習慣はなく、あくまでもそれは約束。婚約してからも、数年はゆっくり二人の仲を育むのが一般です。ですから婚約関係を、例えば3年ほど続けた後に別れるカップルも珍しくなく、ましてや「クールだから」なんていう憧れの理由で婚約するカップルも、少なからずですが、いるのです。

 こんな具合ですから、もちろんこちらの婚約指輪には高価なダイヤモンドなんて付いていません。スウェーデンでの婚約は、結婚したいと思えるパートナーが見つかって、でもまだその時期ではないと思ったときに、パートナーを逃がさないようにキープする手段なのかもしれません。そして、その後一緒に住み、お互い合わないなと思ったら簡単に婚約解消もできてしまう。ちょっとずるいかもしれないですね。

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