中年留学日記

2011年9月2日

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 8月の中旬で6週間にわたった英語の夏期講習が終わった。6週間の成果を自分なりに総括すると、恥ずかしい話だが、この歳になって自分の英語力はまだまだ不十分だということを気付かされた点がもっとも大きな収穫だった。英語は学生時代から関心をもって勉強し、仕事でも使ってきた。留学にあたってもそれなりに準備はしたつもりだが、語彙は足りない、書く英語は稚拙、発表の能力も不十分だった。

まだまだ続く英語とのつき合い

  講習では多岐にわたる勉強をしたが、最終的な目標は大学院レベルのリサーチ・ペーパー(論文)を書く基本を習得することだった。論文の全体像を紹介するイントロダクションから始まり、本論の核となるボディーを構成。最終的に結論を導き出す一連の作業を順番を追って行ったが、慣れない作業だけに時間がかかった。

  全体を数ブロックに分割し、そのたびに原稿を先生に出して添削を受けるのだが、徹夜で作成した草稿が翌日には徹底的に不十分な点を指摘されて返される。文章の中身も問題だが、「a 」や「the」 の適切な使い方のほか、段落ごとに主題を示す文(トピックセンテンス)を盛り込むこと、文献などの引用にあたってはアメリカの論文の記述スタイルにのっとって表記することなど細かな決まり事を守らなければならないことを勉強した。

 痛感したのは、通常のビジネス文章とアカデミックな文章の作成はまったく違うということだった。しかしアカデミックな文章のスタイルに慣れておくということは、今後の勉強に非常に役立つのは明らかで、それを多少なりとも身につけられたことはよかった。論文の出来は不十分だったが、己の足らざるところは十分理解した。加えて英文を読み、内容をすばやく理解し、早く書くよい訓練になった。さらなる技量を上げるためにも英語とは辛抱強く、長くつきあってゆかないといけないという思いを強くした。

いよいよ迫る新学期に向けて

新入生を歓迎するハーバード大学ブランスバンドチームの演奏風景。授業開始の前週から早くもこうしたイベントが始まった。

  8月下旬からハーバードでの講義が始まるのを前に、どんな授業を受けるのかを考える時期が近づいてきた。自分の専門分野に照らして選択する授業を考えるのだが、ハーバードでは学部や専門大学院をあわせると実に多くの教授があらゆる授業を展開している。ウェブで公開されている科目を調べるだけでも大変だが、その一つ一つは興味深いものばかりで、できる限り受講したい。時間にも限りがあるので、絞り込まないといけない。

 振り返ってみると、自分がアメリカに関係する仕事をしながら、日本に非常に大きな影響を与えているアメリカのことをよく知らないまま過ごしてきたことへのジレンマが、自分の中では非常に強かった。この自己矛盾を何とか克服したいと思っていたことが今回の留学の動機でもあり、大学では現代のアメリカの政治や経済がどのように動いているのか、自分の目で確かめられるような講座を取りたいと思っている。具体的には、アメリカの外交政策やエネルギー政策などの講座を検討しており、既に公開されている授業のシラバスを細かく見ながら、前年の履修者の体験談などいろいろと情報を集めて、じっくり考えようと思う。

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