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2019年1月7日

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マレーシア王室は6日、第15代国王のムハンマド5世(49)が同日付で退位したと発表した。2016年12月に国王へ即位したムハンマド5世は、任期を3年残していた。任期途中での国王退位は、1957年にマレーシアがイギリスから独立して以来初めて。マレーシアの国王は世界で唯一、輪番制で決まり、任期がある。

王室は退位の理由を明らかにしなかったが、国王は即日退位するとした。

ロシア人女性と結婚したとの報道を受け、ムハンマド5世の私生活には様々な憶測が広がっていた。

ムハンマド5世は昨年11月、病気療養を理由として休暇を取得。同月後半に、ロシアの首都モスクワで元ミス・モスクワの女性と結婚した際の様子とされる写真がインターネット上に投稿された。

米通信社ブルームバーグのロザリンド・マティーソン氏はツイッターで、シンガポール紙ストレイツ・タイムズの記事を紹介するとともに、「49歳の統治者が今月、モスクワの元美人コンテスト優勝者、オクサナ・ヴォエヴォディナさん(25)と結婚式を挙げたとされる画像。マレーシアのマハティール首相は、国王が結婚したか確認できていないと話している」と投稿した。

https://twitter.com/RosMathieson/status/1068303109968068608

当局は国王をめぐる噂についてコメントしていない。また、国王の健康状態に関する詳細も明らかにしていない。

王室は声明で、「陛下はマレーシア国民に対し、結束と寛容の精神を維持し、協力し合うため、団結を続けるよう話している」と述べた。

声明はまた、ムハンマド5世が「ケランタン州に里帰りする準備はできている」と付け加えた。

マレーシア国内9州の世襲制スルタン(イスラム王侯)による統治者会議が新国王を選出するまで、ムハンマド5世が国王代理として働き続ける可能性もあると、ストレイツ・タイムズは伝えている。

47歳の若さで国王となったムハンマド5世は、比較的若々しい趣味の持ち主だと言われていた。

自動車でのオフロード走行や射撃、耐久レースなどの極限スポーツに熱中していたという。

マレーシアは1957年の独立以来、事実上の輪番制で王制を敷いている世界で唯一の国。国内13州のうち世襲制を採る9州の首長が、5年ごとに国王を交代する。

ただし、国王の地位はほとんど儀礼的なもので、実権は議会と首相が握っている。

しかし、マレーシアで多数派を占める、イスラム教を信仰するマレー族は特に、国王の役割をかなりの威信を持つものと受け止めている。国王をマレー族やイスラム教の伝統を支える存在とみなしているためだ。国王への侮辱を誘発すると受け止められた批判には、禁錮刑が下される可能性もある。

昨年5月に衝撃的な勝利で首相の座に返り咲いたマハティール・モハマド現首相は、過去に政権を率いた際、スルタン諸侯の権限を制限しようとして諸侯と緊張関係にあったと、BBCのジョナサン・ヘッド特派員は報告する。

首相は先週、マレーシア人は全員、地位に関わらず法律に縛られるとあらためて念押ししていたという。

(英語記事 Malaysia king: Sultan Muhammad V abdicates in historic first

提供元:https://www.bbc.com/japanese/46778337

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