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2019年1月14日

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金融商品取引法違反などの罪で勾留されている日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告(64)の妻、キャロル・ゴーンさんが、ゴーン前会長が日本の拘置所で「過酷な扱い」を受けているとして、国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチに書簡を提出した。

ゴーン前会長は11月19日に逮捕されて以来、2カ月近くにわたって勾留されている。勾留はさらに続く見込みで、日本の司法制度に対する批判の声が出ている。

書簡の中でキャロルさんは、取り調べが絶え間なく続く様子を説明し、人権団体に支援を呼びかけた。

キャロルさんは、「検察は毎日数時間にわたり、弁護士不在の状況で夫から、自白を引き出そうと尋問し、威圧し、叱りつけ、非難している」と書いている。

日本では、検察が起訴前の容疑者を取り調べる期間、容疑者の勾留が認められる。起訴されれば、さらに長期間の勾留が続くこともある。

日本の検察当局は、キャロル夫人の書簡にコメントしていない。

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ゴーン前会長は昨年11月19日、役員報酬の過少記載や会社資金の不正利用など「重大な不正行為」があったとして、金融商品取引法違反容疑で逮捕された。

その後、別の時期の金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑および会社法違反(特別背任)の疑いで2回再逮捕された。2010~2014年度の虚偽記載について12月10日に起訴されたほか、今月11日には特別背任罪で追起訴された。

今年1月8日に東京地裁で開かれた勾留理由開示手続きで、多田裕一裁判官は、前会長には国外逃亡と罪証隠滅を図る恐れがあったとして、勾留は正当なものだと認めた。

一方、ゴーン前会長は無罪を主張している。

AFP通信によると、ゴーン前会長が日本語で自白文書に署名を強要されたと一部で報道されたが、前会長の弁護団はこれを否定している。

厳格で過酷な」司法制度

ヒューマン・ライツ・ウォッチに宛てた書簡でキャロルさんは、ゴーン前会長の勾留の状況を説明した。

それによると、前会長は暖房のない小さな独房に収容され、常用薬を飲ませてもらえない。また、収容後に体重が落ち、食事は米と麦が中心だという。

勾留理由開示手続きで逮捕後に初めて公の場に姿を現したゴーン会長は、目に見えてやせていた。

書簡でキャロルさんは、「ヒューマン・ライツ・ウォッチには夫の事件に光を当ててもらい、(中略)公判前勾留と尋問が行われるこの厳格で過酷な司法制度を変えるよう、日本政府に圧力をかけてほしい」と訴えた。

「夫が毎日直面するような扱いを我慢させられるなど、あってはならない。ましてや日本のような先進国、世界第3位の経済大国で」

ゴーン前会長の弁護団によると、前会長は初公判までさらに6カ月、勾留される可能性がある。

(英語記事 Wife criticises Ghosn's 'harsh' detention

提供元:https://www.bbc.com/japanese/46860225

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