WEDGE REPORT

2019年1月19日

»著者プロフィール

受け入れ現場の負担に配慮を

 日本語と英語、中国語ができるような人材は、日本人で確保するのがなかなか難しい。そのため、留学生を対象に採用する企業がかなり増えたのではないか。

 ただ、中国人学生で就職に悩む人もいる。ある学生は、日本の大手企業に入りたいと就職活動をしてきたが、「ガラスの天井のようなものが見える」からと、日本での就職をあきらめ、中国で就職すると話していた。国内企業には、外国人に開かれていない部分があるだろう。外国人を採用しても、通常の部署ではなく、外国人にしてもらいたい仕事を任せる部署に配属することもあるだろう。ただ、それでは、国籍に関係なく実力のある人を任用している欧米系などの企業に比べ、競争力が弱くなっていくのではないか。

 大学での受け入れ上の課題としては、留学生受け入れを担当する大学教員に仕事が集中していることが挙げられる。私もそうだが、自分の研究がありつつ、留学生を引率して見学に連れて行ったり、相談に乗ったり、海外の機関と連絡を取ったりと、大変な忙しさだ。大学は年々予算がカットされており、新たに人を雇うことはできず、人手の確保が難しい。文科省に対しては、留学生を受け入れる側への配慮もしてほしいと思う。

 中国研究や中国語教育の現場では、中国人が多く、日本の人材が育っていないという問題がある。中国人が日本で博士号を取得し、日本の大学で働く戦力になってくれていて、それは良いことなのだが、日本人にももう少し頑張ってもらいたいと思う。さまざまなバックグラウンドの人が一緒になって、研究も教育も作り上げる方が面白いので。

関連記事

新着記事

»もっと見る