Wedge REPORT

2019年1月27日

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イノウエヨシオ

株式会社ファンドレックス取締役COO(最高執行責任者)。共益投資基金ジャパン代表理事。NPOや公益法人向けのファンドレイジング研修では年間3000名以上に講演。地域の課題解決のための取り組みを全国各地で行うと共に、チャリティイベントの企画や災害対応の研修などで高い評価を得ている。資金的支援に経営的支援を組み合わせた新しい資金循環にも取り組んでいる。

未来から逆算して発想する

 次の当たり前を創り出していくために今から取り組みするしかない。そのための方法として、現状の延長線上の積み重ねの上に、次の未来があると考えていくのではなく、現状から少し離れて「10年後あなたが世界的な栄誉を受けて称賛されているのはなぜ?」といった設定で発想を飛ばして「こんな風になればいいよね」という状況を具体的に語りだしてみることだ。それを第一段階にして、次にそうなるためにはどうするかを時間軸をさかのぼって考えていく。発想を飛ばして未来の時点に行き、そこからバックキャスティングで今、これからを順番に積み上げていくというものだ。

 以前に取り上げた「タイムライン防災」というものもこれにあたる。「福祉避難所とタイムライン防災について考える」

 バックキャスティングとは、未来を予測する際、目標となるような状態を想定し、そこを起点に現在を振り返って今何をすべきかを考える方法で、いわば未来からの発想法である。現在、地球規模の問題となっている温暖化防止や持続可能な社会の実現など、これまでのやり方や考え方では答えが見つからない問題を議論したり、解決策を見つけるために用いられることが多い。(参考=https://www.nttcom.co.jp/comzine/no134/asuni/index.html

 家族の未来を描いていくとしたら、いったいどんな姿が描けるだろうか。地域の未来は? そこから遡って、これからどんな手はずをたてていけばいいだろうか。防災においてもこの方法はとても役立つものだ。しかも過去に活用できる事例がたくさんある。過去に学び、未来志向に発想していくことこそ、防災・減災では有効な手立てとなる。次の当たり前を創り出していくのは、今の私たち。古人の残した言葉に感謝しつつ、次につなげていきたい。

  
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