BBC News

2019年1月28日

»著者プロフィール

タイで人気のポップグループの1つで、日本のAKB48の姉妹グループ、BNK48メンバーのナムサイ(本名、ピチャヤーパー・ナーター)さん(19)が25日、テレビリハーサルでナチス・ドイツのかぎ十字がデザインされたTシャツを着用し、非難の声が上がっている。ナムサイさんとBNK48の劇場支配人は26日、在バンコク・イスラエル大使館のメイヤー・シュロモ大使と面会し、騒動について謝罪した。

ナムサイさんが問題のTシャツを着ている写真は瞬く間に拡散された。

27日は、ホロコースト(ナチスによるユダヤ人大量虐殺)犠牲者を悼む「国際ホロコースト記念日」で、その直前に起きたこの騒動について、イスラエル大使館は「衝撃と失望」を表明していた。

一方、多くのタイ国民の間では、ナムサイさんらは第2次世界大戦でのナチス・ドイツの歴史について無知だったのではとの意見が上がっている。 

<関連記事>

リハーサル写真の拡散後、イスラエル大使館のスマダル・シャピラ副大使は、「BNK48メンバーがナチスのシンボルつきTシャツを着用したことで、世界中にいる何百万人ものナチス犠牲者遺族の気持ちを傷つけた」と遺憾の意を表明した。

インターネット上でもBNK48を非難する声がある一方、一部のファンは、BNK48はナチスのかぎ十字の意味を知らなかったのではないかと擁護した。

BNK48は声明で「不適切なデザインの衣装」が「世界中の人道に反する過去の悪行から影響を受けた人々に動揺と苦痛を与えた」と謝罪した。  

今後については「同様のことが2度と起きないことを保証するため、あらゆる努力を払う」と表明した。

一方、ナムサイさんは26日に開かれたコンサートでファンに謝罪した。BNK48の声明の中でも、より正しい知識を深めるよう努力をしていくとしている。 

ナムサイさんはインスタグラムにも謝罪コメントを投稿し、「この状況について、本当に謝りたい。私がしたことは全て、私自身のミスですと。この世の中には、私が知っているべきことがたくさんあります。私がもっと良い人になれるよう、良いアドバイスをお願いします。今後同じ間違いはしないと約束します」と書いた。

https://www.instagram.com/p/BtG2MjxhZIX/

シャピラ副大使はツイッターで、「BNK48の劇場支配人は、ホロコーストという重要テーマに真面目に取り組むため、メンバーがホロコーストについて教育ワークショップに参加することを提案した」と明らかにした。

https://twitter.com/ShapiraSmadar/status/1089472852854599683

アジアでのナチスをめぐる騒動

ナチス・ドイツ関連のシンボルなどがタイで大きな騒ぎになるのは、今回が初めてではない。

2013年には、バンコクのチュラーロンコーン大学の学生が、ナチスを率いたアドルフ・ヒトラーを、バットマンなどのスーパーヒーローと一緒に壁画に描いた。2016年には、同じくバンコクにあるシラパコーン大学の複数の学生がナチス式の敬礼をしたほか、学生1人がコスプレイベントでヒトラーに扮した。

同様の論争はアジアの他の地域でも起きている。

台湾の高校では、生徒たちが学校の開校記念祭でナチス・ドイツの集会を真似たほか、インドでは国会議員がヒトラーに扮して議会に出席し、騒動に発展した。

一部の若者がヒトラーを称賛し、ヒトラーの自伝的マニフェスト「我が闘争」が人気のインドでは、ナチスをイメージする画像は珍しいものではない。

(英語記事 Thai girl band sorry for Nazi T-shirt

提供元:https://www.bbc.com/japanese/46997151

関連記事

新着記事

»もっと見る