今月の旅指南

2011年10月31日

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狩野直美 (かのう・なおみ)

東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

 大阪の道修町(どしょうまち)といえば、薬の町として知られる。その町の象徴ともいえるのが、製薬会社のビルが軒を連ねるオフィス街の一角にある少彦名(すくなひこな)神社だ。

 神社のご祭神となっているのが、日本の薬祖神といわれる少彦名命(すくなひこなのみこと)と、中国で医薬の神様とされる神農氏(しんのうし)。毎年11月22日と23日に行われる例大祭「神農祭(しんのうさい)」では、道修町通り一帯に縁日の屋台が並び、参道には辻提灯や大笹、吹流しが飾られ、無病息災や病気平癒を祈願する人々で大いに賑わう。

 2日間で5万人を数えるという参拝者のお目当てが、五葉笹に張子の虎を付けた「神虎(しんこ)」。これは文政5(1822)年にコレラが流行した際、虎の頭骨などを配合した丸薬が施薬され、病除けのお守りとして張子の虎が授与された伝統によるもので、神農祭には欠かせないシンボル的存在だ。

 少彦名神社は、江戸時代にあった“薬種中買仲間”の寄合所が起源となっている。境内の社務所ビルには往時の歴史に触れられる「くすりの道修町資料館」があり、祭りの期間も開館しているので、立ち寄ってみるのもよいだろう。

大阪の年中行事で、年内最後との意味を込めて“とめの祭り”ともいわれる

神農祭
<開催日>2011年11月22日~23日
<会場>大阪市中央区・少彦名神社(地下鉄堺筋線北浜駅下車)
<問>06(6231)6958
http://www.sinnosan.jp/

◆ 「ひととき」2011年11月号より

 

 

 

     

 
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