BBC News

2019年2月28日

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イギリス議会は27日、3月半ばまでにEUとの離脱協定が成立しなければブレグジットを延期し、合意なしブレグジットを阻止するかどうかをあらためて下院で採決するという案を、圧倒的多数で可決した。一方で、最大野党・労働党が提出した独自の欧州連合(EU)離脱協定案を否決したため、ジェレミー・コービン党首は、2度目の国民投票を行う案を支持する意向を示した。

英下院はこの日、ブレグジット(イギリスのEU離脱)の方向性を変えるさまざまな修正案を審議した。

メイ首相は26日に、合意なしブレグジットと離脱延期の是非を議会採決にかける妥協案を発表したが、この妥協案が含まれた修正案(労働党のイヴェット・クーパー議員提出)は502対20の圧倒的多数で可決された。

この修正案は政府からの支持も得ていたが、保守党のEU離脱派議員20人が反対に回った。

下院はこれを受けて、3月半ばまでにEUとの離脱協定が成立しなければブレグジットを延期し、合意なしブレグジットを阻止するかどうかをあらためて採決する。

メイ首相は先に、3月12日までにEUと再交渉中の離脱協定を採決にかけると約束。これが否決された場合、まずは合意なしブレグジットの是非を議会で問い、さらにこれも否決された場合には、離脱日を延期する案を議会採決にかけるとしている。

また保守党のアルベルト・コスタ議員が提出した、合意なしブレグジットとなっても在英EU市民と在EU英国民の権利を保護する修正案は、政府がこれを支持したために投票を経ずに可決された。

一方、スコットランド国民党(SNP)が提出した、「どんな状況でも」合意なしブレグジットは行わないという修正案は、324対288で否決された。

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労働党のブレグジット案は否決

EUの関税同盟に加盟し、単一市場との緊密な関係を築くとする労働党のブレグジット案は323対240で否決された。同様の提案を議会が採決した前回よりも、反対票は増えていた。

労働党のコービン党首はこの結果を受けて、「保守党の有害なブレグジットと合意なしブレグジットを阻止するために、労働党は国民投票案を支持する」と述べ、2度目の国民投票を支持した。同時に、解散総選挙を含む「その他の選択肢」についても、引き続き模索していくと語った。

コービン党首は25日、ブレグジット案が否決された場合には国民投票案を支持すると表明していた

しかし労働党内では以前から、国民投票案を支持するよう多くの議員がコービン党首に圧力をかけていた。先週には9人の議員が党のブレグジット方針に反対して離党している。独立グループを結成したこの議員たちも、「人民の投票」と呼ばれている2度目の国民投票案を支持している。

キア・スターマー影のEU離脱相もツイッターで、労働党は「保守党の有害なブレグジットを阻止するために国民投票を支持する修正案を提出するか、これを支持する」と表明した。

ジョン・マクドネル影の財務相は、テリーザ・メイ首相がEUと再交渉中の離脱協定が議会で「意味ある投票」にかけられるタイミングで、労働党は国民投票を行う修正案を提出すると述べた。

マクドネル氏は英ITVの番組で、もし国民投票が行われたら自分はEU残留に投票すると話している。

労働党内の反応は?

オーウェン・スミス元閣外相は、「労働党版のブレグジットが議会で否決された今、ジェレミー・コービン党首には全力で国民投票案の支持に回ってもらいたい」と語った。

国民投票案を推す「ベスト・フォー・ブリテン」運動を支持するデイヴィッド・ラミー議員は、「メイ首相の離脱協定でなく、労働党の代替案も議会の過半数支持を得られないことが明らかになった」と指摘。

「重要な投票が目前に迫る中、我々は壊滅的な合意なしブレグジットを除外するために(離脱延期に必要な)EU基本条約(リスボン条約)第50条を延長しなくてはならないし、延長期間を使って、国民に政府のひどい協定を支持するか現在のEUとの関係にとどまるかを決めてもらう必要がある」と話した。

一方、元閣外相のキャロライン・フリント議員は、労働党はあくまでも、2度目の国民投票を支持するべきではないと訴えた。

「国民は我々に、現状を受け入れて実行可能な協定を取りまとめることを求めていると思う」と、フリント氏は言い、労働党幹部は「離脱交渉に参加し、影響力を駆使し、より良い協定をまとめるべきだ」と求めた。

(英語記事 Corbyn: We will support Brexit referendum

提供元:https://www.bbc.com/japanese/47397093

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