中年留学日記

2011年10月26日

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 大学の秋学期も10月に入って本格化し、キャンパス全体で勉強にいそしむ雰囲気が一段と強まってきている。学生もそろそろ始まる中間試験を意識するなど、秋の深まりと共に少し緊張した雰囲気になっている。我々は試験とは関係ないのだが、周囲の学生の一生懸命な姿をみると、こちらも身の引きしまる思いがして、授業やリーディングの準備にも気合が入る。

 学部の学生は高校から進学したばかりの人たちが多いため、皆非常に若いが、大学院生は一度、社会経験を積んだ人が多く含まれているため、雰囲気は非常に落ち着いている。授業での発言などもしっかりしており、バックグラウンドも多様だ。ケネディスクールに勉強に来ている人は軍から派遣されている人も多く、そうした人たちは卒業後、士官学校で教えたり、再び前線の現場で指揮をとったりする人も多いという。アジアからの学生は中国は公務員や研究所など国家機関から派遣されている人などが多いという印象だ。韓国人の学生も大企業やコンサルタント会社などを経た人などが多い。

伝統校でも時代にあわせて自己変革

 日本人は官庁などからの派遣の人がいるほか、民間企業から派遣されている人がいる一方で、大企業を無給休職している人もいて、こちらも様々だ。多くの人と知り合いになったが、多様なキャリアを持つ人の話を聞いていると非常に参考になる。一方で、留学後の人生設計に不安を持つ人も多い。高い志を持ってアメリカで勉強している人たちを有効に活用できるような体制作りを企業などは積極的に図るべきだと強く思う。

 ハーバードは創立から375周年を迎え、10月中旬に学内で式典があった。ケネディスクールも開所から75周年にあたり、さまざまな意味で節目を迎える年となっている。ハーバードはいわずとしれた米国で最も古い伝統ある学校だが、象牙の塔にこもらず、大学の外の社会との関係を重視してきた歴史がある。歴代政権にもアカデミズムの世界から多くの人材を輩出してきた。同時に時代の要請に機敏に対応すべく様々な努力も行っている。そのひとつが、大学院の将来計画を検討するなどの取り組みだ。

→ジョン・レノンと重なるジョブズの死(次ページ)

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