2024年4月25日(木)

中年留学日記

2011年10月26日

 ジョブズ氏の死去が特に機器を使いこなしている若い世代に与えた影響は大きかったのだろうと想像する。テレビ映像で見たアップルの本社前に集まった人たちはやはり若い人が多かった。私自身も日本にいる時にはアップル製品に正直あまり関心がなかったが、アメリカでの雰囲気におされる形で最近、iPad2 とiPodを購入した。中でもiPad2 は良くできている商品だと改めて思った。

 10月中旬になるとボストン近郊のニューハンプシャー州の紅葉が美しいのでぜひ見ると良いと多くの人に勧められたため、レンタカーを借りて週末にドライブに出かけた。ホワイトマウンテンという山岳地帯はニューハンプシャー州の北部一帯からメーン州にまたがるニューイングランド地区でも秋の紅葉がきれいなところとして有名で、夏は登山やハイキングの拠点、冬はスキーリゾートしても知られている。1918年にナショナル・フォレストに指定され、現在は80万エーカーの広大な広さを誇る。米国内でも多くの観光客が訪れる森林の一つで、年間700万人が足を運ぶという。

歴史舞台と自然の調和

 ボストンから2時間あまりのドライブで美しい光景が道の両サイドに広がった。日本の紅葉よりも赤や黄色が鮮やかで、紅葉はこんなにも美しいものなのかと実感した。中でも圧巻はホワイトマウンテンの中で最も高いマウント・ワシントンの山頂を目指して急斜面を登る世界最初の登山鉄道「コグ・レイル・ウエイ」だった。45度を超える勾配のレールをゆっくり上ってゆく列車は風情満点だった。

ブレトンウッズ協定の舞台となったマウント・ワシントンホテル

 マウント・ワシントンの山麓には1944年に締結された「ブレトンウッズ協定」の舞台となった高級ホテル「マウント・ワシントンホテル」があり、美しい姿を見せていた。太平洋戦争後の世界経済を支えたブレトンウッズ体制が始まった歴史の現場を感慨深く見ることができた。

 

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