BBC News

2019年3月22日

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イラク北部モスルのチグリス川で21日、200人近くを乗せたフェリーが沈没し、約100人が死亡した。

イラク内務省によると、犠牲者の多くは女性と子どもだという。当時、200人が乗船していたとみられる。

フェリーは、ペルシャ暦の新年祭「ノールーズ」の一環として、観光地の島に向かっている途中だった。

報道によると、モスルの民間防衛隊は、乗客のほとんどは泳げない人たちだったと述べた。

この事故で94人が死亡したとみられ、少なくとも子ども19人と女性61人が含まれるという。55人は救助された。

何があったのか

沈没したフェリーは、モスル中心部から北約4キロ上流にある観光地のウンム・ラバーン島に向かっていた。この地域では21日、「ノールーズ」と呼ばれる新年祭が祝われていた。

映像ではフェリーが完全に転覆する前、船体が大きく右に傾いていることがわかる。川の流れは速く、その後フェリーは下流に押し流されていった。

ソーシャルメディアには、ひっくり返った船体と川に浮かんだ人々が写った画像が複数投稿された。

乗客の1人はAFP通信に対し、「フェリーには定員を上回る数の乗客が乗っていた。水が船内に勢いよく流れ込み始め、重くなったフェリーは転覆した」と述べた。

「水中で死んだ子どもたちを目撃した」

助かった人々の救助や犠牲者の遺体の捜索のため、救急車とヘリコプターが現場に到着した。

事故に先立ち当局は、モスルダムの放流によりチグリス川の水位が上昇するおそれがあると警告していたとの報道がある。一部の人々は、この警告を無視したとして船舶の運航者を非難している。

イラク政府の対応

報道によると、イラクの司法省はフェリー会社の従業員9人の逮捕を命じたほか、船の所有者と観光地の所有者のイラク国外への渡航を禁止したという。

一方、アデル・アブドゥル・マハディ首相は「責任の所在を見極めるため」に調査を命じた。

マハディ首相は声明で、「痛みと悲しみの中で」事故について確認し、生存者の発見と犠牲者のために「国の総力を挙げて」取り組むよう命じたと述べた。

首相はその後、市内の病院と遺体安置所を訪れ、国として3日間の喪に服すと発表した。

イラク担当のジャニン・ヘニス・プラサハート国連事務総長特別代表は、今回の事故は「ひどい悲劇」で、「犠牲者の遺族の方々に、お見舞い申し上げる」とツイートした。

首都バグダッドから北400キロに位置するモスルには、最大で200万人が生活している。

2014年6月からイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」に支配され、9カ月近く続いた掃討作戦によって2017年7月に解放されたものの、市内の大部分は廃墟と化した。

(英語記事 'Nearly 100 dead' in Iraq ferry tragedy

提供元:https://www.bbc.com/japanese/47635475

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