今月の旅指南

2011年11月25日

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狩野直美 (かのう・なおみ)

東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

 自由奔放な画想で知られる幕末の浮世絵師、歌川国芳(1)。没後150年を迎えた今年、国芳の作品約420点を紹介する、過去最大級の展覧会が開催される。

歌川国芳「みかけハこハゐがとんだいゝ人だ」 弘化4(1847)年頃  *前、後期展示

 今回の展示では、躍動感あふれる武者絵や役者絵をはじめ、美人画、風景画、子ども絵など、全ジャンルの作品を網羅。奇才と呼ばれた国芳の底知れない才能を改めて実感できる内容となっている。

 文政10(1827)年頃に出版された通俗水滸伝シリーズの大成功で、浮世絵師としての地位を確立した国芳。その後も洋画の描写を採り入れた風景画や、大判3枚続のワイドスクリーン型の作品など、幅広いジャンルに取り組み、数多くの傑作を残している。

 天保の改革に伴う風俗取締で、役者絵・芸者絵などの出版が禁じられた後は、ウィットに富んだ戯画を数多く描いた。今回初公開となる金魚の戯画シリーズ「きん魚づくし ぼんぼん」や、ことわざを題材とした猫の戯画の傑作「たとゑ尽の内」など、擬人化された動物のしぐさにも、国芳ならではのユーモアのセンスが感じられて興味は尽きない。

(1)1797年~1861年。

没後150年 歌川国芳展
<開催日>2011年12月17日~2012年1月17日(前期)、1月19日~2月12日(後期)
<会場>東京都港区・森アーツセンターギャラリー(東京メトロ日比谷線六本木駅下車)
<問>03(5777)8600
http://kuniyoshi.exhn.jp/

◆ 「ひととき」2011年12月号より

 

 

 

     

 
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