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2019年5月22日

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イギリスの人気シェフ、ジェイミー・オリヴァー氏が経営するレストラングループが破産し、管財人の管理下に入った。これにより1000人が失職する。

オリヴァー氏のグループはKPMGを管財人に選んだ。オリヴァー氏は「影響を受ける人たちにとってどれだけ困難な事態か認識している」と語った。

またツイッターで、「イギリスの人々に愛されていた私たちのレストランが管財人の管理下に入ったことにショックを受けている。この事態を深く悲しんでいる。何年もの間、このビジネスに心血を注いでくれた全ての人に感謝したい」と述べた。

管財人は声明で、「当グループは先に、経営への追加投資を確保する手続きに着手していた。ジェイミー・オリヴァー氏は年初より、資金集めのために追加で400万ポンド(約5億6000万円)を提供していた」と説明。

「しかし、適切な投資が得られる見込みはなく、現状の非常に難しい経営環境に照らした結果、経営陣は管財人を指名した」

国内ではジェイミーズ・イタリアン、バーベコー、フィフティーンなど25店舗を経営していたが、うち22店舗が閉店している。

一方、ロンドンのガトウィック空港内にある系列店3軒は、管財人が次の店舗を探すまで短期的に営業する。

また、フランチャイズ経営している店舗や、海外で展開しているジェイミーズ・イタリアン、ジェイミーズ・ピッツェリア、ジェイミーズ・デリなども通常通り営業する。

「情熱」

オリヴァー氏は20年前にイギリスで料理番組に出演し、一躍有名になった。番組は世界中で放映されたほか、多くのレシピ本や著書を出版している。

また、健康な食生活を推進し、学校の給食などの改善にも取り組んでいる。

オリヴァー氏は声明で、「過去10年にわたって私たちのレストランに足を運び、支援してくれた顧客に感謝している」と話した。

「2008年にジェイミーズ・イタリアンを開いたとき、高価値で高品質の食材、最高の動物福祉水準、そして素晴らしい料理とサービスへの私の情熱に応えてくれる素晴らしいスタッフによって、イギリスの繁華街の中流層向けレストラン市場をいい意味で揺さぶろうと思った。私たちがやってきたのは正にそれだ」

イギリスの最大労組ユナイトは、オリヴァー氏のレストラングループ破産について、「このチェーンで働く勤勉で献身的な労働者にとって衝撃的な打撃だ」と語った。

「ジェイミー・オリヴァーズのように急速に拡大した企業は特に不安定だが、現在の経済の先行き不透明感は、飲食産業にとって逆風だ。しかし、経営陣の決断で大きな負担を強いられるのは、いつもレストランやサプライチェーンで働くスタッフだ」

英レストラン産業は苦境に

イギリスの繁華街では、厳しいビジネス環境が続いている。

今年に入ってからは、カフェチェーンの「パティスリー・ヴァレリー」が管財人の管理下に入り、70店舗が閉鎖。96店舗は生き延びたが、920人が失職した。

ほかにも、バイロン・バーガーやプレッツォ、カールッチオズといった中流層向けチェーンが苦境に立たされている。

オリヴァー氏のレストラングループもここ2年苦戦を強いられており、すでに多くの店舗が閉鎖されていた。

2017年にはレストラン「ユニオン・ジャックス」の事業が閉鎖されたほか、10年近く発行していた雑誌「ジェイミー」も廃刊した。

オリヴァー氏は同年12月にも、私財300万ポンドを経営再建に投じていた。

(英語記事 Jamie Oliver chain collapse costs 1,000 jobs

提供元:https://www.bbc.com/japanese/48361162

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