WEDGE REPORT

2019年5月28日

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1次面接から2次(最終)面接

 面接は、内定まで2回。1次面接の面接官は副社長と平岡マネージャーの2人で、学生は1人。約30分~1時間。主に聞くのは、会社説明会や前回のオフィス、工場の見学の感想、就職活動の軸(どのような考えで臨んでいるか、希望する業界や仕事内容、会社など)、学生時代に取り組んだことなど。

 マッチングを大きなポイントとするために会社に早く慣れ親しみ、皆と良好な関係をつくり、今後、長い期間にわたり、仕事ができるか否かを重点的に確認する。

 「当社は、短い期間での業績や成果を競い合うことはしない。長い期間勤務し、皆と良好な関係をつくりながら、仕事をしていく。だからこそ、相性が合うか否かを大事にする」(山田氏)

 2018年は3月~11月までに計20人程が受験し、5人が通過した。2015年から2017年までは、面接試験当日は学生が最寄り駅に着くと、山田氏が車で迎えに行った。駅から本社までの約10分間、学生の緊張を解きほぐすために話をした。車内でのやりとりは面接の評価の対象にはしないが、人柄は見るようにしていた。山田氏は、「学生の素顔を判断するうえで大きな効果があった」と振り返る。

 通過者は、2次(最終)面接に進む。この日に、「1日工場体験」(オフィス・工場見学)と筆記試験、面接をする。通常は、午前中(9時∼12時)に工場を見学。入る前に、守秘義務契約書の内容に同意のサインをする。航空、精密機械や電気部品に関する機密事項が多いためだ。

 採用担当者の案内で回る。部品を触らせる場合があるが、実作業は安全確保の観点からしない。工場内の課題について、現場の社員と約1時間話し合う場を設ける。副社長や総務マネージャー、採用担当者は学生がどのようなところに関心を持つかなどを観察する。

 「工場の社員たちには、学生から質問を受けたら、思うことをそのまま伝えてほしいと事前にお願いしてある。包み隠すことなく、私たちのことを知ってもらいたい」(平岡氏)

 ランチは、本社付近の飲食店が多い。副社長、総務マネージャーの他、3∼4人の社員が参加する。学生に年齢が近い20代の社員を入れる。学生が皆と相性が合うか否かなどを観察する。

 午後は本社オフィスの見学と、筆記試験と面接を実施。筆記試験は小論文(A4用紙2枚)で、貸与されたパソコンを使って1時間で書く。テーマは、「これまでに苦労をしてきたこと」「尊敬している人」「今後、どのような人になりたいのか」「夢」などについて。

 「目的は学生の過去、現在、未来を知ることにある。これまでの生き方を通じて得た価値観を知りたい。会社はその人生を引き継ぐ場であるから、過去や今後のことは可能な限り、正確に把握したい。マッチングのためには、大事なポイントだ」(山田氏)

 面接は約1時間で、面接官は社長、副社長の2人、学生は1人。社内見学をした印象や関心を持ったところを聞く。小論文の内容を見ながら、さらに「過去と未来」について深く掘り下げて質問をする。過去を確認する質問は、「苦労をしてきたこと」や「座右の銘」などで、未来は「今後、どのような生き方をしていきたいか」などだ。

 「面接や作文では、特に人柄を知りたい。社会に根を張って、人と関わり、きちんと生きてきたのかを重点的に確認したい。そのうえでプラス思考をもって生きている人を高く評価する」(山田氏)

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