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2019年6月5日

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英王室属領ジャージー島の当局は3日、アフリカ・ナイジェリアの故サニ・アバチャ元大統領に関係する銀行口座から、約2億6700万ドル(約288億円)を差し押さえたと発表した。

アバチャ氏は1993~98年にナイジェリアで独裁体制を敷き、公金から大金を横領したとされる。

当局によると、差し押さえた資金は「汚職に由来する」という。「ドラヴィル」という実体のない会社の口座に預けられており、2014年から凍結されていた。

この資金をめぐっては、5年間にわたり法廷闘争が繰り広げられ、ジャージー島、アメリカ、ナイジェリアの3者で分配することが決定。分配の割合は明らかにされていない。

ジャージー島のロバート・マクレイ検事総長は、今回の差し押さえについて、「国際的な金融犯罪と資金洗浄の問題に立ち向かう(ジャージー島の)覚悟を示している」と話した。


米司法省も返還

ジャージー島の政府は今回の資金について、アメリカの裁判所において手続きが進められるよう、2007年に同国にはたらきかけていたという。

米司法省は、アバチャ氏と側近が米銀行を通して資金洗浄をしたと判断。数百万ドルを没収し、ナイジェリアに返還した。

国際的な捜査を経て、王立裁判所は2014年に資金を凍結。今年5月末、ジャージー島政府は、資金を差し押さえ、政府が管理する基金に送金した。

氷山の一角か

今回の資金は、アバチャ氏が公金から横領し、洗浄したとされる資金のごく一部とみられている。

スイス当局は昨年、同国で管理されていた資金から3億ドル(約324億円)をナイジェリア政府に返還。この資金は6年かけて、同国の30万世帯に払い戻されるという。

(英語記事 Dictator's £210m seized from Jersey account

提供元:https://www.bbc.com/japanese/48522960

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