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2019年6月7日

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ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、フランス北部ノルマンディーで6日に開かれたノルマンディー上陸作戦の75周年式典に招待されなかったことについて、「問題ではない」と話した。

この日の式典には、アメリカのドナルド・トランプ大統領をはじめとする各国首脳が参加した。

プーチン氏は、2014年に行われた70周年式典には招待され、参加した。今回については、ロシア国内に「やるべき職務がたくさんあった」としている。

ロシアはかねて、第2次世界大戦における旧ソヴィエト連邦の役割が正当に評価されていないと、西側諸国を批判している。

ノルマンディー上陸作戦は、第2次世界大戦中の1944年6月6日、ナチスドイツに占領されたフランスなどを奪還するために実行され、戦況の転換点となった。

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サンクトペテルブルグで行われた経済フォーラムに参加したプーチン氏は、招待がなかったことは問題ではないと話した。

「我々も全てのイベントに全ての人を呼んでいるわけではない。なぜ私があらゆるところに招待される必要が? 国内でやるべきことがたくさんある」

ノルマンディーは誇張されている

ロシアの外務省はこれに先駆け、ノルマンディー上陸作戦が第2次世界大戦の結末に与えた影響を誇張すべきではないとの見解を示した。

ソ連は戦時中、ノルマンディー上陸作戦が行われるまでの3年にわたって東部戦線でドイツと戦い、究極的にはナチスから欧州を解放した。

ロシアでは大祖国戦争と呼ばれるこの戦いで、ソ連は他のどの参戦国よりも多い2500万人を失った。ロシアは第2次世界大戦の終結とソ連軍の功績を称え、毎年軍事パレードを行っている。



<分析>ノルマンディー上陸作戦、ロシアではどう見ている?――スティーヴ・ローゼンバーグ、BBCニュース(モスクワ)

国家が現在の問題について議論しているとき、過去についても意見が一致していないことが多い。

ノルマンディー上陸作戦について、イギリスのテリーザ・メイ首相は「次世代の運命を決定付けた日」だと説明した。しかし、ロシアの外務省は違う考えを持っているようだ。

外務省のマリア・ザカロワ報道官は、「ノルマンディー上陸作戦は第2次世界大戦の結果に決定的な影響を与えてはいない」と述べた。

「(欧州の解放は)、赤軍(ソ連の陸軍)がスターリングラードとクルスクで勝利を収めた段階で決まっていたことだ」

ロシアの新聞コムソモルスカヤ・プラヴダは、「なぜ西側諸国は、西部戦線がただの第2戦線ではなく主要な戦線だったと思わせたいのか?」と疑問を投げかけた。さらに、連合軍が第2の戦線を開くのを待っている間に、何百万人ものソ連兵が殺されたと指摘した。

もしノルマンディーで行われた式典にプーチン氏が招かれていたら、ロシアの視点はもう少し前向きなものだったかもしれない。

ロシアのあるテレビ番組では、キャスターが「もし1941年からのファシズムとの戦いによるソ連兵の死がなかったら、ノルマンディー上陸もなかった」と強調した。


(英語記事 Putin shrugs off D-Day anniversary snub

提供元:https://www.bbc.com/japanese/48551839

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