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2019年6月28日

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アメリカの著名女性コラムニスト、E・ジーン・キャロル氏(75)が、1990年代にドナルド・トランプ米大統領(73)からレイプされたと訴え、波紋を呼んでいる。トランプ氏が全面否定するなか、米紙ニューヨーク・タイムズは27日、キャロル氏から当時、被害を打ち明けられていたとする女性2人の証言を報じた。

レイプ被害を打ち明けられていたと証言したのは、キャロル・マーティン氏とリサ・バーンバッハ氏。ニューヨーク・タイムズによると、2人は当時、キャロル氏が警察に通報すべきかについて意見が割れていたという。

キャロル氏は米誌ニューヨークで21日、レイプ被害を告白した。一方でトランプ氏は24日、この疑惑を否定。キャロル氏は「完全に嘘をついている。彼女は私の好みではない」と、米政治専門誌「ザ・ヒル」のインタビューで反論した。

トランプ氏の性的不品行を訴え出た女性は、これで16人目となる。大統領はすべての訴えを否定している。

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知人女性2人の証言

1975年から95年にかけてテレビのニュースアンカーを務めたマーティン氏と、作家のバーンバッハ氏は、ニューヨーク・タイムズのポッドキャスト「ザ・デイリー」で、キャロル氏の性的暴行被害について初めて語った。

女性誌「エル(Elle)」の名物コラム「E・ジーンに聞こう(Ask E. Jean)」を1993年から執筆しているキャロル氏も、同ポッドキャストに出演。被害に遭った直後にバーンバッハ氏に電話をかけ、トランプ氏から暴行を受けたと伝えたと話した。

バーンバッハ氏は、これはレイプだから警察に通報するようキャロル氏に促した。「一緒に警察に行こう。私があなたを警察まで連れていくから」と申し出たが、キャロル氏は拒否したという。

一方、キャロル氏はトランプ氏との間で起きたことについて、「犯罪」ではなく「争い」だったと述べた。

自分自身がトランプ氏の行動を助長したと感じたという。2人の間で起きたことについて、自らの責任を感じるかと問われると、キャロル氏は「100%ある」と答えた。

被害から2、3日後、キャロル氏はマーティン氏にも何があったかを伝えた。マーティン氏は、トランプ氏は権力者で、非常に多くの弁護士がついていることを理由に、警察への通報に反対した。

マーティン氏は、「誰にも言ってはだめ。私はこのことを誰にも言わない、と伝えた」という。

いつ何が起きたのか

キャロル氏によると、1995年終わりか1996年の初め頃、ニューヨークのマンハッタンにある高級百貨店「バーグドルフ・グッドマン」で買い物中、不動産王のトランプ氏と出くわした。

別の女性に贈る下着を選んでいたトランプ氏は、キャロル氏に助言を求め、下着を試着してくれないかと冗談めかして頼んできた。

試着室の中で、トランプ氏はキャロル氏に突進し、壁に押し付けて暴行に及んだという。

キャロル氏は「ものすごくもがいた」末に、トランプ氏をどうにか押しのけた。

キャロル氏は現在、トランプ氏を告訴することを検討しているという。

トランプ氏の主張

「ザ・ヒル」の取材で、トランプ大統領はキャロル氏の訴えを真っ向から否定した。さらに、同氏のことは知らないと述べた。

「彼女は……このような主張ができるなんて、ただただひどいものだ」

キャロル氏は7月2日に発売予定の著書、「私たちは何のために男が必要なのか? ささやかな提案(What Do We Need Men For? A Modest Proposal)」の中で、性的暴行被害について記述している。

トランプ氏がキャロル氏の訴えを否定したのは今回で3度目で、これまでにも「新しい本を売ろうとしている」、「フェイクニュースを拡散している」などと、同氏を非難している。

トランプ氏をめぐっては2016年、ニューヨーク・マンハッタン在住のジェシカ・リーズ氏が、38歳だった当時、ニューヨーク行きの飛行機のファーストクラスでトランプ氏の隣に座った時に性的に暴行されたと訴えた。トランプ氏は、「私が彼女を一番に選ぶことはない」と述べ、疑惑を否定した。

(英語記事 Two women go public on Trump sexual assault claim

提供元:https://www.bbc.com/japanese/48795865

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