BBC News

2019年7月29日

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香港の「逃亡犯条例」の改正案の廃案を求める抗議デモは、27、28日の週末も行われ、デモ参加者たちと警官隊が2日連続で激しく衝突した。

週末のデモはこれで8週連続となった。この週末のデモは、警官隊の暴力行為に対する抗議の意味も含んでいたとされる。

28日の抗議行動は、香港島中心部のビジネス街にある公園で、警察の許可を得て始まった。

しかし、何千人ものデモ参加者たちは当局の規制に従わず、西部にある中国政府の出先機関「香港連絡弁公室」に向かって行進を開始。一部はショッピング街コーズウェイベイ(銅鑼湾)に向け東へと進んだ。

催涙ガスやゴム弾で対応

デモ参加者たちは一部の道路を占拠。数カ所では、ヘルメットやゴーグルを着けた参加者たちがバリケードを設置し、「香港に自由を」と声を合わせた。

参加者たちからは、「香港を取り戻せ」、「我々の時代の革命だ」といった声も上がった。「暴力はやめろ」と記した横断幕を掲げる人もいた。

香港連絡弁公室に向かうデモ参加者たちに対しては、これを阻止しようと、数百人規模の警官隊が催涙ガスやゴム弾を発射した。

カバーで覆って対策

香港連絡弁公室は、前週の抗議デモで壁に落書きや塗料を投げつけられるなどの被害が出ており、中国当局は厳しく非難していた。

ロイター通信によると、この日は香港連絡弁公室の周囲にプラスチック製のバリケードが張られ、前週の抗議行動で塗料がかけられた正面入り口上部の中国政府のエンブレムは、プラスチックのカバーで覆われていた。

一方、コーズウェイベイでは、中国本土からの多数の観光客たちが買い物袋を手に通りを行き交うなか、ヘルメットとマスクを着けたデモ参加者たちが警官隊を待ち構えた。

世界一安全とされていたが…

香港は世界で最も安全な街の1つとされるが、今回のデモでは、参加者と警官隊、それにマスクを着けて棒を振り回している、犯罪集団のメンバーとみられる男たちが暴力的な衝突を繰り返している。

21日には、帰宅しようとしていたデモ参加者やジャーナリストを、棒を持った男たちが地下鉄駅で次々襲撃。男たちは、香港を拠点とする「三合会」と呼ばれる犯罪組織のメンバーではないかとの憶測が流れている。

デモ参加者たちは、警察が「三合会」と共謀していたと批判している。

一方、警察当局はこれを強く否定し、「三合会」と関わりのある9人を含む、12人を逮捕したと発表した。

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中国の軍は関与できる?

香港は独自の法制度をもち、中国政府から「高度な自治」が認められている。

中国人民解放軍(PLA)は香港に部隊を駐留させているが、香港の問題には関わらないことになっている。

しかし、香港政府が治安維持や災害救助を目的に、PLAに支援を要請することは法的に可能だ。

中国国防省の報道官は先週、香港の出先機関を襲ったデモを非難。香港の指導者が中国軍に支援を求めることを認める「明確な条項」が、法律には存在すると述べた。

香港の政府と警察は、中国軍を関与させる予定はないと述べている。評論家からは、中国軍の出動について、政治的に危険すぎると中国政府は考えるだろうとの見方が出ている。

(英語記事 HK police and protesters clash near China office

提供元:https://www.bbc.com/japanese/49148258

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