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2019年7月30日

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猛暑の続くイギリス東部ケンブリッジで25日、気温38.7度を記録した。英気象庁が29日、国内の観測史上で最高の気温だとあらためて発表した。

ケンブリッジ大学植物園で25日に観測された摂氏38.7度は、2003年に南東部ケント州で観測された最高気温38.5度を上回った。

気象庁職員が植物園に出向き、温度計が正確かどうか確認した上で、新記録だと29日に正式に発表した。

25日のケンブリッジの気温は38.1度に達したと発表されていたが、気象庁は翌日に「未確認の速報値として38.7度の報告があった」とツイート。その記録が正式に確認された。

植物園で25日に働いていたスタッフは、「どうりでみんな、溶けてしまったかと感じたわけだ」とツイートしていた。

ケンブリッジ南部にある植物園の百葉箱は1904年以来、毎日の気温を測り続けている。

26日朝に観測結果を読み取ったケイティー・マーターさんは、「ものすごく高いとすぐに思ったが、まさか史上最高だとは思いもしなかった」と話す。

「まるで幽体離脱したみたいな感覚だった」

サリー・ペティット園芸部長は、「イギリス史上最高の気温を記録したということは、気候変動とその影響を全員が深刻に受け止めなくてはならないと、ますます思いを強くする」と話した。

同植物園のベヴァリー・グローヴァー園長は、「この植物園が100年以上前から毎日、丁寧に気象を記録し続けてきたことが、今回の熱波の程度を見定めるにあたり、気象庁の役に立ったのは、とても嬉しい」とコメントした。その一方で園長は、「長年にわたり気象を記録し続けてきたことは、気候変動を分析する研究者にとってとても重要な資料となっている。ただし、記録されたこの高い気温と、それによって当地の気候が前より暑くなっていると伺われるのは、がっかりするしかない。周りの動植物に、避けがたい影響をもたらすので」と懸念した。

25日前後の熱波によって、イングランドやウェールズ各地では交通に支障が出た。

ケンブリッジシャー・ピーターバラ近くでは、高温により架線が故障したため、電車が2台、動けなくなった。

ロンドン・アンド・ノース・イースタン・レイルウェイ(LNER)広報は、「記録的な高気温によって東岸路線で複数の故障が発生した」と発表していた。

高温で線路が壊れる可能性から、南西部ウェールズ・カーディフからロンドン・パディントン駅までの路線でも、運行に影響が出た。

英政府の気候変動委員会は今年に入り、地球温暖化によって予想される気温上昇への国内対策が不十分だと警告。住宅や病院、療養施設などが高気温でも快適かつ安全に過ごせるよう、対策の充実を呼びかけている。

(英語記事 UK heatwave: Met Office confirms record temperature in Cambridge

提供元:https://www.bbc.com/japanese/49160481

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