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2019年8月6日

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韓国軍合同参謀本部(JCS)は、北朝鮮が6日朝、南西部・黄海南道(ファンヘナムド)から日本海に向けて、正体不明のミサイル2発を発射したと発表した。北朝鮮によるミサイルなどの発射実験は、この2週間で4度目。

JCSによると、北朝鮮が今回発射したのは短距離ミサイルの様子で、高度37キロの高さで約450キロ飛行した。

北朝鮮外務省同日、同省報道官の談話を発表し、5日から始まった米韓合同軍事演習への怒りをあらわにした。同省は、米韓両国は「今回の演習を正当化してみようとさまざまな術策を弄(ろう)している」が、演習の「侵略的性格」は絶対に覆い隠すことはできないと主張した。

米韓は、軍事訓練の規模を大幅に縮小したものの、北朝鮮は、軍事演習は同国への侵攻の準備だと主張。昨年6月にシンガポールで金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長とドナルド・トランプ米大統領が会談した際に発表した共同声明の「精神に反する」としているほか、韓国の文在寅大統領との板門店宣言(昨年4月)平壌共同宣言(昨年9月)に対する「公然たる違反」だと反発している。

ミサイル発射を受けてアメリカ政府は、事態を注視しており、日韓と協議しているとしている。

2週間余りで4度の発射実験

JCSによると、北朝鮮は2日未明、東部・咸鏡南道(ハムギョンナムド)永興(ヨンフン)付近から日本海(韓国名・東海)に向けて、新型とみられる短距離の飛翔体2発を発射した。飛行高度は非常に低く、約220キロ飛行した後、日本海に落下した。アナリストは、飛翔体の飛行速度が異常に速かった可能性を指摘した。

北朝鮮は7月31日未明にも弾道ミサイル2発を、東部・元山(ウォンサン)市付近から日本海側に向けて発射した。弾道ミサイルは250キロ飛行し、日本海に落下した。最高高度は30キロに達した。

JCSは発射されたミサイルについて、「これまでの型とは別の種類だ」との見方を示した。

一方、北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は翌1日、発射したのは「新型の大口径操縦ロケット弾」だったと報じたが、これ以上の詳細は明かさなかった。

さらに、7月25日には、元山(ウォンサン)市付近から短距離ミサイル2発を発射。ミサイルは少なくとも片方が約690キロ飛行し、やはり日本海に落下した。最高高度は50キロだった。

北朝鮮が発射実験を行なったのは、トランプ大統領と金委員長が今年6月、南北を隔てる軍事境界線のある板門店で、電撃的な3回目の首脳会談をして以降、初めてだった。

行き詰まった非核化協議

核兵器の開発や度重なるミサイル発射実験をめぐり、北朝鮮は、アメリカや国連による一連の経済制裁措置の対象となっている。

非核化の見返りとして段階的な制裁解除を求める北朝鮮と、完全な非核化が実現されない限り、いかなる制裁も解除しないとするアメリカの間には大きな隔たりがある。

3回目の会談で、両首脳は、非核化をめぐる実務者協議を再開することで合意していたが、現時点では実施の予定はない。

(英語記事 North Korea 'tests two more missiles'

提供元:https://www.bbc.com/japanese/49245754

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