インド経済を読む

2019年8月9日

»著者プロフィール
閉じる

野瀬大樹 (のせ・ひろき)

公認会計士・税理士

大手監査法人にて、株式公開支援業務・法定監査業務・内部統制構築業務などに関わったのちに独立し、野瀬公認会計士事務所を設立。インドのニューデリーに、日本企業のインド進出を支援するNAC Nose India Pvt. Ltd.を設立し、代表に就任。日本インドの双方より、日系企業へのコンサルティング業務を行っている。近著に『お金儲けは「インド式」に学べ!』(ビジネス社)がある。

[著書]
「Café Coffee Day」(AP/AFLO)

 7月29日の午後、インド最大のコーヒーチェーン「Café Coffee Day」を展開するCafé Coffee Day グループ(以下CDG)の創業者であるV・G・シッダールタ氏が行方不明になったと報道され、その2日後の31日彼は行方不明になった場所の近くの川から遺体で発見された。

 シッダールタ氏は遺書を残しており警察は自殺と発表、このニュースは日本でも報道されていたようなので耳にした人も多いだろう。

 遺書は彼の会社の役員や彼が「family」と言っていた社員に向けて書かれており、自殺の原因としてプライベートエクイティファンド(PEファンド)からの圧力や、税務当局からの嫌がらせをあげていた。

 確かに彼はPEファンドからの株式の買戻し要求や、税務当局からの複数の追徴課税の指摘により資金的に苦しんでいたのは間違いない。

 しかし、巨大企業CDGを率いる彼にとってその程度のプレッシャーは特段大きなものとは考えにくいし、さらにある銀行関係者の証言では彼自身が「保有する株の売却で資金融通の目途はたった。今直面している問題はほぼ解決できた」と周囲に話しいたことが分かっている。

 加えて彼が率いるCDG自体も資金的には大きな問題を抱えていないことからその自殺を疑問視する声も一部からは聞こえるが、その状況や遺書からほぼ自殺と考えて間違えなさそうだ。

関連記事

新着記事

»もっと見る