中年留学日記

2012年2月14日

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 米国の大統領選挙では長丁場の選挙戦を乗り切るために潤沢な資金が必要になる。各候補は資金の多くをドネーション(寄付)で集めている。候補者のホームページを見ると、一番目立つように記されているのが、「Donate Now」(いま寄付を)という文字だ。ここをクリックすれば、クレジットカード番号を入力してオンラインで自分が支持する候補者に寄付できる。

 支持者から幅広く、寄付で選挙資金を集めようという趣旨だが、寄付が集まるのは政治家にとどまらない。大学も多くの人の寄付で支えられている。中でもハーバード大学に集まる寄付金の水準は全米の大学一を誇る。

 ハーバードの資料によると、2011年6月末時点で、寄付された資金などでつくる大学基金の総額は320億ドル(約2.5兆円)にのぼる。大学の年間収入の中で、寄付金から分配される比率が3割以上を占めている。

施設の名称に寄付者の名を冠する

 2009年の米メディアによるデータでは、全米で寄付の多い大学の上位5大学はハーバードを筆頭に2位イエール、3位プリンストン、4位スタンフォード、5位がマサチューセッツ工科大学というランキングだ。ただ、ハーバードは2位のイエール大学に基金の規模で約100億ドル(約7700億円)もの差をつけてのダントツの1位であり、ハーバードの寄付がいかに潤沢であるかがわかる。

ハーバード大学構内に建つワイドナー図書館

 米国の大学は卒業生や企業、篤志家などから寄付を受ける伝統があり、ハーバードでも昔から多額の寄付を集めてきた。キャンパス内には寄付によって建てられた施設が今でも多く残っている。古くは、100年前のタイタニック号沈没事故で亡くなったハーバードの卒業生の親が、巨額の寄付をして建設された大学のシンボル「ワイドナー図書館」がある。米国でトップクラスの蔵書数を誇る図書館だ。

 最近では、2010年秋に、インドのタタ・グループがハーバードビジネススクール(HBS)に5000万ドル(35億円)もの多額の寄付を行って、過去最大の寄付として大きな話題になった。HBSではこの資金をもとに、新しい巨大な施設を建設中で、2013年末に完成予定のビルは「タタホール」と名づけられることが決まっている。タタグループの総帥、ラタン・タタ氏は1975年にHBSのエグゼキュティブ向けプログラムを終了しており、「母校」に大きな貢献をしているといえる。

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