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2019年8月27日

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インドネシアのジョコ・ウィドド大統領は26日、首都をカリマンタン島の東部に移転する予定だと発表した。

現在1000万人が暮らす首都ジャカルタは湿地にあり、一部が毎年25センチずつ沈んでいる。現在はジャカルタの半分近くが海抜ゼロメートル地帯だ。

移転先は、クタイ・カルタネガラ県と北プナジャム・パスール県にまたがる、あまり開発の進んでいない地域だという。新しい首都の名前はまだ決まっていない。

テレビでの演説でウィドド大統領は、「移転先はとても戦略的な場所だ。インドネシアの中心にあり、都市部にも近い」と説明した。

「政治、ビジネス、金融、貿易、サービスの中心地として、ジャカルタにかかっている負荷は非常に重い」

また、新しい首都は自然災害のリスクが「最小限」になると話した。


この野心的な首都移転計画の費用は466兆ルピア(約3兆5000万円)になる見通しだが、ジャカルタの交通渋滞だけで毎年100兆ルピア相当の経済的負荷がかかっているという。

一方、環境保護団体からは、この地域に住む絶滅危惧種への影響を懸念する声が出ている。カリマンタン島は、野生のオランウータンが生息する数少ない場所だ。

グリーンピース・インドネシアのジャスミン・プトリ氏は、「政府は、新しい首都を絶対に自然保護区域に置かないよう注意を徹底すべきだ」と話している。

また、カリマンタン島は森林火災の多発地帯でもある。インドネシアは現在、2015年以降で最悪の森林火災に見舞われている。

インドネシアは過去20年にわたり、政治権力や金融資源を地方自治体に委ねる大規模な地方分権事業を推進している。

国の資産の多くがジャカルタに集中しているため、ジャカルタのあるジャワ島以外に住む住民からは、自分たちが忘れ去られているという不満が長く続いていた。

世界ではこれまでに、ブラジルやパキスタン、ナイジェリアなどで首都移転があった。

(英語記事 Indonesia picks site for new capital city

提供元:https://www.bbc.com/japanese/49479062

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