中年留学日記

2012年3月9日

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 ハーバードの大きな特徴は、大学の財産というべき各種の知的なイベントが毎日のように行われ、広く一般に公開されている点だ。平日のハーバードではどこかで何かしらのフォーラムやシンポジウムなどの「知の催し」が開かれており、多くの人が集まって議論している。

 アカデミックの世界にいる教授たちだけではなく、外国の元首や政治家、ビジネスリーダーなどがやってきてはさまざまな話をする。特に行政や外交の専門家を養成するケネディスクールでは知的好奇心を満たしてくれる議論が盛んだ。

食事する場が講演会場に早変わり

 過去には金大中元韓国大統領や旧ソ連のゴルバチョフ元書記長、女性ではコンドリーザ・ライス元米国務長官などを招くなど顔ぶれもそうそうたるメンバーだ。だが、講演をするための特別な場所があるわけではない。普段、学生が昼食を食べたり、予習や復習をしているラウンジがその会場となる。

著名人が講演にくることが多いケネディスクールで開かれた「知の催し」

 大体、夕方午後6時から開催されることが多いが、これにあわせて4時ごろからラウンジの机が片付け椅子が整然と並べられ、会場を設営する。本番前に小さな演台を据え付け、教室に出入する学生が入り込まないように間仕切りのカーテンを引くだけの簡易な会場だ。ついさきほどまで雑然としていたラウンジが「知のスタジアム」に早変わりするところが、日常生活の中に自然と知的な空間を作り出せるという意味でハーバードらしい。

 天井に備え付けられた照明が点灯されると、いよいよフォーラムが始まる。

 ケネディスクールのフォーラムは、元首級が単独で講演をすることもあるが、通常は毎回、特定のテーマごとに専門家が3~4人やってきて、司会進行役の「モデレーター」の仕切りで進んでゆく。小1時間ほど議論が交わされた後、30分程度時間をとってフロアからの質疑に応じる。

 最近はアイルランドの首相が訪れ、米国との密接な関係について語った。

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