今月の旅指南

2012年4月27日

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狩野直美 (かのう・なおみ)

東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

歌川広重
「東都名所年中行事 四月 日本橋初かつお」
安政元(1854)年
江戸東京博物館所蔵

 江戸の中心で、ランドマーク的存在だった日本橋が架けられたのは、今から約400年前。慶長8(1603)年のことだった。以来、五街道の起点として、あるいは代表的な観光名所として、数多くの作品に描かれてきた日本橋の変遷をたどる展覧会が開かれる。

 会場では、絵画を中心に約130件の資料を展示。江戸時代の商人や観光客で賑わう木造の橋の様子から、時は移り人力車や馬車が行き交う西洋風の木橋、さらに明治44(1911)年に完成した現在の石造の日本橋まで、橋を中心に、それぞれの時代を振り返る。

 中でも特別展示作品の「隅田川風物図巻」は、江戸城から日本橋川を下って隅田川に入り、両国橋、浅草、そして木母寺(もくぼじ)に至る川沿いの風景が続く10メートル近い一大絵巻で、江戸時代の観光名所がそのまま描かれている。さらに絵巻には裏から光を当てると切り抜いた部分が明るく浮かび上がる“影からくり絵”の細工が施され、夜景にもなる。江戸庶民が昼夜とも楽しんだ、舟遊びの様子が垣間見られて興味深い。

日本橋 ~描かれたランドマークの400年~
<開催日>2012年5月26日~7月16日
<会場>東京都墨田区・江戸東京博物館(総武線両国駅下車)
<問>03(3626)9974
http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/

◆ 「ひととき」2012年5月号より


 

 

      

 
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