書籍詳細

ゲノムはここまで解明された
斎藤成也 編著

目次
立ち読み


38億年前地球上に誕生した生命は、進化し、やがて形を変え、多様化しつつ現在に連なってきた。

動物の祖先は、約12億年前に真菌類(キノコやカビの仲間)の祖先と分かれ、約6億年前に脊索動物が分かれる。そして脊索動物から、背 骨をもつ脊椎動物が5億年前に分かれる。魚類の誕生である。

脊椎動物の脳は、魚類から哺乳類にいたるまで、その基本的な構造に違いはない。魚類から、カエルやイモリなどの両生類が陸上に進出し、さらに進化を遂げて 爬虫類、鳥類、哺乳類などが誕生する。哺乳類のなかの胎盤をもつ種類から、サルの仲間である霊長類が分かれるのは1億年前のことである。

こうした数十億年におよぶ生命の歴史を通じて、過去から現在、そして未来へと命をつないでゆくのが遺伝子DNAである。生物が生きてゆくためには多くの遺伝子を必要とする。ある生物のもつすべてのDNAの情報をゲノムという。

ヒトゲノムは2004年に、32億個の塩基配列がほぼ解読された。さらに動物、植物、魚から微生物にいたるまで、そのDNAという《生命の暗号》が解か れつつある。ゲノム研究の成果は、病気の治療や薬の開発といった医療分野に加え、イネの改良や微生物によるゴミの分解など、農業、環境の分野でも活用され 始めている。

30年後には地球上のほぼすべての生物のゲノムが解読されると予測されている。ゲノムの研究の現在を第一線の研究者が解説する。

<書籍データ>
◇B6判 並製・182頁
◇定価:本体1,400円+税
◇2007年3月28日発売

斎藤成也(さいとう・なるや)
国立遺伝学研究所集団遺伝研究部門教授。79年東京大学理学部生物学科卒業。81年東京大学大学院理学研究科人類学専攻修士課程修了。86年テキサス大学 ヒューストン校博士課程修了。東京大学理学部助手、国立遺伝学研究所助教授を経て現職。著書に『遺伝子は35億年の夢を見る』(大和書房)、『ヒト、この 不思議な生き物はどこから来たのか』(共著、ウェッジ)、『遺伝子とゲノムの進化』『ヒトの進化』(共著、岩波書店)ほか。

ゲノムはここまで解明された

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