人事部必見! 御社の研修ここが足りない

2012年7月18日

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 コンテンツビジネスで恐れるべきはマンネリ。歓迎すべきは意欲的に作品を創り出していくパワー。そこに必要とされるのはやる気だ。社員のモチベーションを持続的に高めていく方策とは何か。富士見書房は研修の形に拘らない研修で、社員の自主性を引き出す集いを企画し、見事に成功させた。赤字に転落した厳しい時期を乗り越え、活力ある社内づくりに取り組んだ軌跡を辿ってみる。

【会社データ】 株式会社富士見書房
設 立 :2005年10月3日(角川書店から分社)
資本金 :2億5,000万円(非上場)
所在地 :東京都千代田区富士見2-13-3
社員数 :70人
事業内容:文庫、一般書、コミックス、雑誌などの発行と電子書籍の販売。ゲーム事業、権利事業など。

パフォーマンス向上を目指した社内研修プログラム

 富士見書房は、角川書店グループでライトノベル、コミックス本を発行する、いわゆるアキバ系の書籍を中心にした中堅出版社だ。角川書店に富士見事業部が設立され、小説『フルメタル・パニック!』などのヒット作を送りだし今年で40周年になる。デフレ経済が鮮明化し業績不振が続いていた2005年に角川書店から分社化。それでも続く業績悪化に耐えきれず07年3月期には赤字に転落した。

社内研修プログラムを推進していた荒木俊一さん (撮影:著者)

 業績回復を図るため角川書店からトップ役員が入り、効率化を図るため業務フローを見直し、編集方針は企画の精査を行うなど、制作コストの削減、職場環境の改善などで会社全体のパフォーマンス向上に取り組んだ。その結果、業績を回復させることができたという。「ここまでの取り組みはインフラ整備みたいなことで、大事なことは個々のパフォーマンスの向上でした」と管理部の宇井健太郎部長は当時の状況を説明する。その時点で宇井部長は角川書店に在籍中で、社内研修プログラムを推進していたのは、現在、角川学芸出版の管理部に在籍する荒木俊一グループ長だった。

 荒木さんが最初に仕掛けた研修プログラムは異業種から学ぶこと。日本のレジャー施設で一人勝ちを続ける東京ディズニーリゾートで、ディズニー・テーマパークのビジネスを支える「ホスピタリティ」とは何かを知ってもらうことだった。そこにある企業理念、価値観、人材育成術のレクチャーを受けることで、意識の視野を広げ、今後の業務におけるヒントをつかむきっかけを掴んでもらうのが狙いだった。

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