2024年4月20日(土)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2012年10月22日

 日本にとって冷静な対応とは、中国の強硬な反発が予想されるような行動は、当面は避けることでしょう。しかし同時に、毅然と日本の立場を主張すべきです。尖閣諸島が歴史的に日本の領土であることを、具体的資料の裏付けをもって明確に世界のメディアに伝えることです。今のままでは、尖閣諸島を巡る紛争で、日中双方が同じ立場にあるように扱われてしまいます。

 しかし、仮に世界が、日本が歴史的、法的に尖閣諸島の領有権を持っていることに理解を示したとしても、中国が領有権主張を取り下げることは考えられません。中国は戦略的観点から主張しているのであり、この点を日本はしっかりと理解する必要があるでしょう。

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