故郷のメディアはいま

2012年10月16日

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小田桐 誠 (おだぎり・まこと)

ジャーナリスト

1953年、青森県生まれ。亜細亜大学法学部卒業。出版社勤務を経てフリーのジャーナリストに。2004年7月から4年間、放送専門誌『GALAC』編集長。現在、法政大学と武蔵大学社会学部兼任講師。BPO(放送倫理・番組向上機構)「放送と青少年に関する委員会」委員、NPO法人放送批評懇談会常務理事・選奨事業委員長。近著に『NHK独り勝ちの功罪』(ベスト新書)がある。

 関西における占拠率で、時にNHK『紅白歌合戦』を凌ぐ長寿番組がある。

 テレビ朝日系朝日放送(ABC)が制作する『探偵!ナイトスクープ』(以下、『探偵!』)だ。

 視聴率ではなく占拠率? あまり耳慣れないかもしれないが、視聴率が地区別のモニター全世帯(関東・関西・中京の3大都市圏で600世帯、その他の24地区は200世帯)を対象にした調査であるのに対し、占拠率はその中でテレビ受像機の電源を入れていない世帯を除く=地上波・BS・CSなどいずれかにチャンネルを合わせている世帯の番組別シェアを示す数値である。

占拠率65%を記録した人気長寿番組

 スタジオを一つの探偵事務所と想定し、視聴者からの依頼に基づき世の中の謎や疑問を徹底的に究明することをめざした娯楽番組『探偵!』が、関西ローカルで始まったのは1988年3月。放送は金曜日の深夜で、平均視聴率は毎回20%前後~30%台前半を維持し、占拠率は65%に達したこともある。テレビをつけていた世帯の3分の2が、『探偵!』にチャンネルを合わせていた勘定になる。

 番組はその後全国で放送されるようになり、東京では今、東京メトロポリタンテレビジョン(MXTV)が2週間前の番組を土曜日17時に編成している。

 「この世のあらゆることを探る」探偵局の局長は、初代が上岡龍太郎だったが現在は西田敏行が二代目局長を務める。秘書は松原千明、岡部まりを経て、現在の松尾依里佳に引き継がれている。また、探偵役にはスタート時、北野誠、越前屋俵太、清水圭などが名を連ね、今は桂小枝、間寛平、松村邦洋、竹山隆寛、石田靖などが走り回っている。顧問として“浪花のモーツァルト”ことキダ・タロー、西田局長と同じくらい涙もろい桂ざこばなどが出演する。番組スタート当初から構成を担当しているのが、6年前『永遠の0』でデビューし『影法師』『ボックス!』まどの作品がある作家の百田尚樹だ。

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