ショーゼンさんの 川柳いろは教室

2012年11月22日

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杉山昌善 (すぎやま・しょうぜん)

1943年生まれ。川柳は川柳作家・時実新子氏に師事、テレビ・雑誌などさまざまな媒体で選者を務めるほか、都内を中心に川柳教室などを開く。著書に『今日から始める現代川柳入門』、『60歳からの新しい川柳』(実 業之日本社)ほか。

ショーゼン こんにちは。川柳作家の杉山昌善です。秋もそろそろ終盤にさしかかり、寒さも本格的になってきましたね。みなさんも風邪をひかないように、手洗い励行で過ごしてね。

のぞみ 紅葉が終わる頃になると、周りの景色にも色が少なくなりますね。こんなときは気持ちまで殺風景になりそう。

ショーゼン 俳句ならば、そういう冬に向かう季節の移ろいを、もの悲しい感情と結び付けて詠むんだろうけど、川柳は心に向き合う文芸。自分に向き合って、絵の具パレットのように色彩豊かな心を詠めばいいんだ。

句のなかに“色”を盛り込む

ショーゼン 色や音、匂いを感じさせてくれる文章って、ふしぎと読む人の心に残るものなんです。プルーストの「失われた時をもとめて」に出てくるマドレーヌと紅茶のエピソードは、文芸の世界でもその代表例としてよく取り上げられます。紅茶に浸したマドレーヌの匂いが、主人公が子どものころに食べたマドレーヌの一片の匂いと結びつき、さまざまな記憶がよみがえる引金になる。そこから長い物語が展開していくわけだ。

こだま 私はお隣の家からカレーの匂いがしてくると、子どもの頃、お母さんがつくってくれたカレーとか、そのとき遊んでたともだちのこととかいろいろ思いだしちゃう。そういう人、多いんじゃないかな。

 色でいえば、「黒いインクがきれい」とか「青い便箋が哀しい」とか言うじゃない?

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