2024年4月24日(水)

人事部必見! 御社の研修ここが足りない

2012年11月27日

 参加対象者を絞って開校するクローズドコースは、業務に必要なスキルを習得する場として、テーマごとにスキルの高い社員が講師となり実施している。このコースはさらに技術力向上のアサレンと企画力向上のヒルレンの2講座に分けて実施している。講師はともに社員が務める。

やらされ感のない自主的な取り組み

アサレンの様子

 「業務時間内に講座を開くと、部署での遠慮が出て参加しにくいので、始業前と昼の時間帯にしました」(土持さん)と細かい配慮も欠かさない。アサレンは昨年4月にスタート。テーマにより3カ月から半年間週一回の頻度で学ぶ。これまでのテーマは「スマホアプリをつくろう」「HTML5でWebをつくろう」など。業務で直接関係のない社員でもこれらの技術を学ぶこと、興味をもつことで会社全体の業務を知ることができる。

 ヒルレンは、新サービス開発などに役立つ企画力を身に着ける講座。週一回、会議室でアイデアを持ち合う。第一回目は検討した企画を社外取締役である夏野剛氏にプレゼンをする、ことで盛り上がったという。夏野さんに見せた結果はすべて不可。この悔しさからか第2回も同じテーマになったという。

 もうひとつ最新の技術情報やインターネット事情を共有する場として、社内外から講師を招いて講演会や勉強会を行うのがエンジニア自主勉強会の「テックトーク」。開催時間は業務終了後で不定期。今年8月には楽天との交流を兼ねた情報交換会も開催した。

 レゾナント大学は研修であり勉強会でもある。どのように位置づけるかは個人が決めればいいのだろう。確実に言えることは自主参加型であり、社員が高度な技術を、新しい情報を求めていること。それに応えるテーマ選定や講師陣の確保も高度化する。「これだけが業務ではないのですが、社員からの要望が増え、レベルも上がってきて、やりがいにもなっています」(松野担当課長)という。

 現在までの成果は、新アプリなどは出ているが、ヒットするものまでには至っていない。しかし、やらされ感のない社員の自主的な取り組みは、業務への意欲を増し、社員と会社との距離を縮めるなど、目に見えない効果がある。そのベースの上に新しいサービスが花開くことになるのだろう。


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