世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2012年12月13日

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 11月12日付Wall Street Journal紙で、朴槿恵(Park Geun-hye パク・クンヘ)韓国セヌリ党大統領候補が、北東アジアにおける平和、安全保障のための自らの考え方を開陳しています。

 すなわち、アジア情勢は、北の核、歴史・領土問題での緊張の増大、軍事競争の加速化で緊張している。国際社会は台頭するアジアが衝突するアジアになってきていると心配している。この二つに分かれたアジア、「アジアの逆説」は、地域の指導者により克服されなければならない。

 特に北東アジアでの緊張が解決されないと、何十年に及ぶパートナー関係が壊れ、意図せざる衝突さえ排除されない。私が「北東アジア平和・協力構想」を提起している理由はここにある。私は北東アジアが政治・軍事的な信頼の構築、経済協力の強化などのための措置を実施出来ると信じる。

 アジアと欧州の歴史的道筋や安全保障環境は違うが、欧州でのヘルシンキ・プロセスのように、予防外交や多極間安保協力でアジアでの軍事緊張は緩和できる。

 では、どのように北東アジアはそういう道を歩み始められるのか。重要なことは3つある。

 1つ目は、韓国、中国、日本間の「偉大な和解」、歴史の正しい理解である。欧州では英、仏、独間で「偉大な和解」がなされた。1970年、ブラントがワルシャワ蜂起記念碑を訪問した時に、和解が始まった。北東アジアでも、同じような措置が必要である。慰安婦を含めアジアの犠牲者の痛みと歴史的遺産に対応してこそ、日本は尊敬される指導的な国家として歓迎される。

 歴史的な障害を乗り越えた北東アジアは、日中韓の真の3カ国協力が強化され、経済面で相乗効果が得られ、気候変動など地球規模の問題や地域の問題の解決にも資するだろう。

 2つ目は、アジアにおける米国の役割である。米国の東アジアでのプレゼンスは地域の平和と繁栄にとり重要な要因である。同時に、地域が緊張からもっと協力的な統合に向かうに際し、前向きな米中関係が重要である。私は、台頭する中国と米国のアジアへの軸足移動が相互に排除し合うものとは考えない。透明性のある行動は、より安全で繁栄する北東アジアの建設の役に立つ。韓国と日本は、米国の同盟国であり、中国とも協力的パートナーである。我々はどちらかを選ぶということではない。

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