2024年4月26日(金)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2013年1月23日

 日本では、韓国の左傾化、反米化は、鳩山、菅内閣のようなムード的なものであり、実害に乏しく、やがて振り子の揺れが戻るであろうという印象が持たれていますが、実態は、それよりも深く根ざし、容易には戻らないもののようであるという、この論説の判断は正しいのかもしれません。

 ちなみに、かつて韓国の哲人政治家兪鎮午氏は、「朝鮮戦争があって、共産党の実態を知らなければ、韓国人は全部共産党になっていたであろう。日本植民地時代、誰も日本が対米戦争に負けて朝鮮が独立する絵は描けなかった。ソ連の共産主義による民族解放が唯一の希望だった。だから、私自身左翼的だった。」と述べたことがありました。

 韓国は日本とは異なる歴史的背景のある異なる国です。インドがフェビアン社会主義からなかなか抜けきらないように、韓国にも固有の社会主義的背景があるのかもしれません。

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