世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2013年2月20日

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 中国は米国の経済的ライバルとなりつつあり、いずれは経済で米国と覇を競うとまで言われているが、米国がこの挑戦を真剣に受けて立つには、まず中国の経済統計が正確ではなく、政治的あるいは他の理由でゆがめられていることを認識することが必要である。そして中国の重要経済指標につき米国自身の算出をし、それに基づいて米中の経済の差を明らかにし、米中関係を考えるべきである。そうすれば米国の政策の質を向上させ、同盟国、友邦国に世界経済のより正確な姿を示すことが出来る、と論じています。

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 中国当局が発表する数字が信頼できないというのは、軍事費など国防に関するものが最もよく知られていますが、中国の経済指標の信頼性の無さも全く同様で、それを具体的に指摘しているのが、この論説です。

 特に、失業率と国の債務が問題であり、またGDPの構成要素も問題であるとのことですが、失業率に農村部が含まれていないとは驚きで、政治的に失業率を低く抑えようとの意図が明白です。GDPの構成要素の問題は、故意に何かを隠そうとしているのか不明ですが、数字の信頼性を損ねていることには変わりありません。

 論説が指摘する通り、中国の重要経済指標について、米国独自の算出をすることが、経済面で覇を競う上で不可欠なことは言うまでもありません。さらに、中国の経済指標の正確な把握は、体制の安定性の動向を知る手がかりともなる可能性があります。したがって、それは、外交・安全保障上も重要なことです。

[特集] 中国経済の危うい実態

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