世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2013年2月28日

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 1月25日付米The Diplomat誌のサイトで、Justin Logan米ケイトー研究所外交政策部長は、アメリカがアジア防衛から身を引いた姿勢を示せば、アジア諸国は自らの防衛にもっと真剣になるだろう、と論じ、日本については、最も重要な同盟国であり、量は少ないが防衛費の増加を決め、それも海軍中心の増強なので有意義である、と述べています。

 すなわち、アメリカのアジア回帰については、米国のアジア専門家の間で広汎な支持があるようだ。しかし、米政府担当者の説明は支離滅裂である。クリントンは、自由経済体制における中国の経済成長に期待し、パネッタは、人道問題や核拡散防止などのパートナーとして中国に期待している。こんな説明で、米国民は、軍事力の60%をアジアに展開することに満足するだろうか。

 アーミテージは言っている。「中国とは関係ないと言っていることは、100%中国対策だということであり、中国はそれを知っている。もし中国の指導者がアメリカ側の説明を信じるならば、アジア回帰政策は混乱する。」

 はっきり言って、冷戦時代にアジア諸国を子供扱いしていた頃に比べて、アジア諸国は、中国の興隆に強い関心を持っている。イアン・ブレマーやデヴィット・ゴードンによれば、米国は、日本を最良の同盟国として必要としているし、安倍総理は日米同盟を信じている。

 しかし、日本は、アメリカが日本を必要とする以上に、米国を必要としている。日本なしでも米国は安全だが、日本は米国が去ったらば急遽防衛力を増強しなければならない。

 もっとも、ただ乗りという点では、日本は最悪ではない。日本はすでに防衛費を2%増額することを決定した。GDPの1%にしか過ぎない日本の防衛費は4%の米国とは比べ物にならないが、それでも、日本の場合、海軍に集中していることを考えると、まあ良いと言える。

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