世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2013年4月2日

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 日本の防衛論議では、ハト派とかタカ派とか良く言われますが、日本には、ダチョウ派が多いと思います。ダチョウというのは、逃げ切れなくなると砂に頭を突っ込んで危険を見なくして、見えない危険は存在しないかのような行動を取ります。ホームズは、台湾を危険の存在を否定する社会と言っていますが、日本の方がその傾向は強いでしょう。

 ホームズは、台湾がきちんと防衛しないと米国は守れないということで、台湾側の努力を慫慂しています。それに異論はありませんが、台湾を守らない米国は、超大国の地位を確実に失うので、守らないことに伴う米国のコストを、ホームズは過小評価しているように思われます。台湾は、マハンの海軍戦略の中で指摘されている3要素、すなわち位置関係、攻撃・防御両面での軍事力、及び資源、から見ても戦略的に極めて重要です。それを放棄する選択肢は米国には、多分ないでしょう。しかし、このことに甘えていてはいけない、ということも真理ではあります。

 なお、クラウゼヴィッツの論考は戦争が政治の道具たりえた時代の論考です。歴史に学ぶ必要はありますが、核時代、総力戦時代、グローバル化時代には、修正が必要な点もあるでしょう。

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