世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2013年4月25日

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 もしシェールガスが前評判どおりで、ガスの価格が強含みであれば、シェールガスは中国政府がまさに求めるエネルギー・ブームとなるかもしれない。そして、中国は、野心的な成長目標を達成できるかもしれない。しかし多くの論者が示唆しているように、シェールガスは祝福というよりは「資源の呪い」となり、大規模な環境破壊と全国的な政情不安をもたらすことになるかもしれない、と論じています。

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 中国が世界屈指の埋蔵量を誇るシェールガスを有効利用するのは容易ではないようです。まず技術ですが、中国はシェールガス抽出技術の獲得に懸命のようで。論説によれば、中国の国家石油公社は、シェールガス抽出の創始者の1つであるDevon Energy Corpの株を取得したとのことです。米国の企業に対する中国のサイバー攻撃の対象の1つがシェールガス抽出技術であるとの報道もあります。中国は、今後ともあらゆる手段を講じて、シェールガス抽出技術の獲得に努めるでしょう。

 シェールガスの抽出に必要とされる水不足も大きな問題で、人口雨計画、大規模な水輸送の他に、海水淡水化、リサイクルが考えられますが、いずれもコストが問題となります。

 最も懸念されるのは環境への影響で、論説は、シェールガスは中国にとって「資源の呪い」となるかもしれないと言っています。中国国民の環境汚染への批判がますます高まる中で、あながち誇張とは言い切れないかもしれません。

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