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2013年5月15日

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磯山友幸 (いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

1962年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。87年日本経済新聞社に入社し、東京証券部、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長などを務める。11年からフリーに。熊本学園大学招聘教授。近著に『国際会計基準戦争 完結編』(日経BP社)。

全国1766自治体のうち地方交付税交付金をもらっていないのは55しかない。「地方の自立なんぞできっこない」と、自治体自身がそう思っている。自助努力によって財政を改善するインセンティブが働かないこの状態を打破するには、法人税率を自主的に決められるようにするなど、抜本的な制度改正が必要だ。

 地方に取材に行って自治体の関係者に会った際には、必ず聞くことにしている質問がある。「こちらの自治体は財政的に自立可能だと思いますか」。決まって返ってくるのは「それは無理でしょう」という反応である。

 先日も宮城県の重鎮に話を聞いた際、余談で同じ質問をしてみた。答えはやはり「無理」であった。そこで、「仙台伊達藩と言えば、江戸時代には豊かな大藩だったのでは」と問うと、「その通り」と胸を張る。遠い昔の記憶は美化されがちとはいえ、多くの地方自治体で、財政自立が建前だった江戸幕府時代の「お国自慢」を聞かされる。また、大学時代の友人が北陸の豊かな地域の県庁に勤めているが、彼もまた、「自立なんぞできっこない」と言い切る。もちろん加賀百万石の話になると一気に饒舌になるのだが。

 これはいったいどういうことだろう。江戸時代に豊かな藩として自立していた地域の人たちが、今はもう無理だと言う。ほとんどの人が国からのカネ、つまり地方交付税交付金がなければ、やっていけないというのだ。

 地方交付税交付金。国税である所得税や法人税、消費税などを原資にして、地方の財政状態に応じて交付する資金。豊かな地域の税収を貧しい地域に分配する「再配分」の機能を担っている。その額、2012年度の当初予算額で17兆5000億円に達する。

 ほとんどの地方自治体が「自立は無理」と感じるのは、数字が示している。全国に市町村は1719(東京23区を除く)あるが、これに47都道府県を加えた1766自治体のうち、いくつが「自立」しているか。つまり交付金をもらっていないかである。これを「不交付団体」と呼ぶのだが、12年度では何と55自治体しかない。都道府県では東京都のみで、54は市町村だ。

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