今月の旅指南

2013年5月24日

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狩野直美 (かのう・なおみ)

東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

 慶長15(1610)年、徳川家康によって築城された名古屋城。平成21(2009)年より、尾張徳川家の居城として栄えた往時の本丸御殿を復元する工事が進められており、この5月29日に第1期公開が始まる。

 今回公開されるのは、本丸御殿の玄関と、次に続く表書院。玄関は来訪者が取次ぎを待つ場所で、一之間と二之間に分かれる。一方、表書院は5部屋で構成される大広間で、藩主と家臣の謁見用として使われた。内部に描かれた障壁画は、幕府の御用絵師だった狩野派によるもので、玄関を飾る虎や豹、表書院の花鳥図など、復元模写でよみがえった作品も見どころの一つだ。

本丸御殿の玄関部分。荘重な破風飾りが風格を感じさせる
(写真は2013年3月末現在)

 本丸御殿は、京都二条城の二の丸御殿と並ぶ、武家風書院造の傑作と評されたが、昭和20(1945)年の空襲で焼失した。今回の工事では、残された実測図や写真などの資料を基に、忠実に復元されており、随所に昔ながらの匠の技が生きる点も見逃せない。

 平成28年に対面所等を公開、そして平成30年には、将軍が滞在した上洛殿を含むすべての復元が完了し、全面公開される予定。

名古屋城本丸御殿第1期公開
<開催日>2013年5月29日~
<会場>名古屋市中区・名古屋城(市営地下鉄名城線市役所駅下車)
<問>名古屋市市民経済局文化観光部名古屋城総合事務所☎052(231)1700 
http://www.hommaru-palace.city.nagoya.jp/index.html

◆「ひととき」2013年6月号より

 

 

 

 
 

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