世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2013年5月24日

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 4月24日付電子版仏ル・モンド紙は、オランド大統領の訪中に合わせて社説を掲げ、ドイツに比べ立ち遅れているフランスの対中関係を改善する良い機会になるだろうと、期待を込めて論じています。

 すなわち、オランド大統領の訪中は、生まれて初めてのことであり、昨年大統領に就任してから約1年が経って初めてでもある。

 メルケル独首相は、世界第2の経済大国である中国を、この6年間で6回訪問している。そのうち2回は2012年である。メルケル首相が訪中する際は、5日間位滞在するが、今回のオランド大統領の滞在時間は、37時間にすぎない。

 対中経済関係担当のマルティンヌ・オブリ仏代表は、1月に訪中した際、フランスは、中国で十分に「政治的ロビイ活動」をしていない、と嘆いた。

 遅れを取り戻すのに遅すぎることはない。フランスは、やっと、欧州にとってのアジアの重要性を認識し、それを示すようになった。

 仏政府が、複雑な対中関係を正常化する必要性を認識した時期に、丁度、中仏両国の首脳が、習近平とオランドに交替した。二人は、中仏関係の改善に貢献できるだろう。

 今回、オランド大統領の訪中団には、8人の閣僚と60人余りの企業トップが同行する。フランスの対中貿易赤字は、ドイツの2倍もある。が、中仏両国には、共通利益もある。欧州経済の低迷は、中国にとっても良くないだろうし、中国の経済成長は、欧州の経済回復にも資するだろう。

 フランスの民間資本への中国の参入に関しては、国家の安全保障を配慮した必要な措置が講じることを条件に、認められるべきだろう。

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