障害者アスリート~越えてきた壁の数だけ強くなれた

2013年6月18日

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 「えっ、試合の成績ですか? そんな~。昔から運動は得意じゃなくて、試合に出ても勝ったおぼえがありません(笑)。負けて当たり前だと思っていました。柔道も頑張っていなかったし、卓球も一生懸命練習したことがありません。運動はただのノリで、負けても「またか~」でおわり。柔道は6年生までやりましたけど一向に強くならなかった。球技はヘタクソ。でもドッジボールは大好きで、チョコマカしてよけるのが得意でした。あっはは!」

 本企画はそれぞれのアスリートに「越えてきた壁」を聞くというのがテーマだけに、毎回真剣でインタビューも重くなりがちだが、今回は少々勝手が違った。

 また、昨年のウィルチェアーラグビー日本選手権大会で見かけた“タマちゃん”に清楚で凛とした女性アスリートのイメージを持っていたが、それもインタビューが始まって5分もしないうちに、「錯覚」だったことに気づかされた。

 今回の取材は緑豊かな和光大学のキャンパス内で行われた。

熱くなれる学校の行事ごとは大好き

 ウィルチェアーラグビープレーヤー 各務珠実(かがみ たまみ)。1990年、静岡県磐田市に生まれる。

大学の教室でインタビューにこたえる各務さん

 海のすぐ近くに生まれたが、遊泳禁止区域のために泳いだことがない。いつも外で遊んでいたが運動は苦手だった。得意なものは習字とピアノ、それに虫取りだ。自分の意志には関係なく、小学2年生から柔道場に通った。

 「兄と弟が柔道を始めるので、私も見に行ったら、流れでやることになってしまって……」

 この頃のエピソードといえば、冒頭にある「試合に出ても勝ったおぼえがなく……」「負けて当たり前だと思っていた」勝ち負けにはこだわらず「運動はただのノリ」だけで楽しんでいたことだろう。

 しかし冷めた子ではなかった。熱くなれる学校の行事ごとは大好きで、勝っても負けても号泣していた。

 また柔道では負けて当たり前だと思っていた頃、学級委員の選出では「は~い、私がやりま~す」と毎年やる気満々に手を挙げていた。

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