田部康喜のTV読本

2013年7月10日

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田部康喜 (たべ・こうき)

東日本国際大学客員教授

福島県会津若松市生まれ。幼少時代から大学卒業まで、仙台市で暮らす。朝日新聞記者、朝日ジャーナル編集部員、論説委員などを経て、ソフトバンク広報室長に就任。社内ベンチャーで電子配信会社を設立、取締役会長。2012年春に独立、シンクタンク代表。2015年10月から東日本国際大学客員教授として地域振興政策を研究、同大・地域振興戦略研究所副所長を兼務。

地域は『へぇーっ!』の宝庫

 NHK福岡局で「地域発ドラマ」をてがけてきた、ディレクターの清水拓哉は、地域でドラマをつくる意味を次のように語っている。(「放送研究と調査・2012年4月号」

 「ドラマは自分の知らない世界をのぞきみるようなところがあって、地域というのは実はその『へぇーっ!』の宝庫です。福岡で、毎年1本ずつドラマを作ってきて、もういい加減ネタが尽きたと毎回思うのですが、でも、あるでんすね。『へぇーっ!』と思う何かが必ずあります」

 「狸な家族」は、地域でみえてきた家族というテーマである。一家の主が家を出て、残された嫁と義母、孫、そして居候の家族。義母には老いが迫り、孫は自立に向かっている。そうした家族のありようを、地域の共同体は自然に受け入れている。

 「地域発ドラマ」はその水準も高い。NHK広島放送局の「火の魚」は、芸術祭大賞とモンテカルロ国際テレビ祭のグランプリに相当する賞を獲得している。先年亡くなった原田芳雄が瀬戸内海の小島で暮らす老作家を好演した。北海道テレビ放送は「ミエルヒ」によって芸術祭優秀賞である。

 ニューヨークはアメリカではない、といわれるように、東京は日本ではない。ドラマのテーマは地域にある。(敬称略)

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