今月の旅指南

2013年9月27日

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狩野直美 (かのう・なおみ)

東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

 “からつもの”の名で親しまれる唐津焼や、海を渡った伊万里焼など、日本のやきものの歴史を語る上で欠かせない存在なのが九州陶磁。その全体像に触れられるのが、京都の茶道資料館で開催される「華やぎの九州陶磁」展だ。

「染付鷺文三足大皿」 重文
江戸時代 1690~1720年
佐賀県立九州陶磁文化館所蔵

 佐賀県立九州陶磁文化館の所蔵作品から、有田磁器の一大コレクションで知られる柴田明彦・祐子夫妻の寄贈品をはじめ、上野(あがの)、高取(たかとり)、八代(やつしろ)、薩摩の茶陶、それに染付や色絵の名品を紹介。素地の白を生かし、単色で描かれた傑作「染付鷺文三足大皿(そめつけさぎもんみつあしおおざら)」をはじめ、海外輸出向けに作られた柿右衛門様式の置物「色絵婦人像」など、華やかな九州陶磁の世界が展観できる。

 かつて肥前と呼ばれた佐賀県で唐津焼の生産が始まったのは16世紀末のこと。その後、文禄・慶長の役で、朝鮮半島から多数の陶工が九州に渡来、各地で窯が開かれた。江戸時代には鍋島藩をはじめ、各藩がやきものを重要な産業と位置づけ、将軍家への献上品や海外輸出向けの製品が作られていった。各窯で影響し合いながら、独自の発展を遂げた九州陶磁の流れをたどってみたい。


佐賀県立九州陶磁文化館所蔵名品展「華やぎの九州陶磁」
<開催日>10月19日~12月8日
<会場>京都市上京区・茶道資料館(市営地下鉄烏丸線鞍馬口駅下車)
<問>☎075(431)6474
http://www.urasenke.or.jp/textc/gallery/tenji/

◆「ひととき」2013年10月号より

 

 

 

 
 

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