世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2013年10月16日

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 9月12日付米ヘリテイジ財団のサイトに、Dean Cheng同財団中国専門家とAriel Cohen同財団ロシア専門家が連名で、「米国は米中露関係をどう取り扱うべきか」との長文の論説を書いています。その論旨は次の通りです。

 すなわち、冷戦後、中露関係は拡大・深化し、武器取引や経済的結び付きも強まった。今後、ロシアは、成長する中国経済へのエネルギー供給国になる可能性がある。

 中露は共に米国の力に制約を加えたいと望んでいるが、同時に相互不信もあり、中央アジアではお互いを競争相手と見ている。

 密接な中露戦略関係が発展すると、米国の対外活動を制約し、ユーラシアでの自由経済、民主主義、人権を掘り崩す。中露関係の緊密化を防ぐことは米国の利益になる。

 中露関係は今後、次の3つの道を辿り得る。

 第1:中露同盟の出現。このシナリオでは、ロシアは中国のジュニア・パートナーになる。ただ、ロシアは中国の経済成長の利益を享受し、中国の東アジアでの政治目的を支持する代わりに、南コーカサスやウクライナ、白ロシアなどに対する政策で中国の支持を得る。米露、米中関係は悪化する。ただこのシナリオは中露間の相互不信や、ロシアの対インド関係を傷付けるので、実現しそうにない。

 第2:中露関係の悪化。このシナリオでは中国の台頭で、ロシアは米国よりも中国を脅威に感じる。中国はロシアに対して領土要求を再提起するかもしれない。

 ただ、この場合でも、中露は、利益が合う限り、協力する可能性が高い。

 第3:問題がありながらも、中露は何とか上手くやって行く。

 中国は既にアジア諸国と問題を抱えており、ロシアとの国境を静かに保つことは重要である。中国はロシアとインドの警戒心を起こさせず、米国とも協力し、大国の競争を制御して行くことになろう。

 では、米国はどうすべきか。

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