インサイト霞が関

2009年4月20日

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 金融庁は、これまで中小企業向けの貸し渋りなどを警戒してきたが、景気急減速で大企業の資金繰りや、個人向けの住宅ローン審査も厳しくなっていることに対応。異例の検査によって融資促進を図っていくべきだと判断した。銀行には、不良債権化を承知で融資を増やすことはできないとの思いは強いが、慎重すぎる融資姿勢と判断されてしまえば、貸し渋りを理由にした初の行政処分といった展開もありそうだ。

追い詰められるメガバンク

 これらの政府、日銀の行動から隠されたメッセージを読み解くと、「公的資金注入による中核的自己資本の増強」となる。銀行の都合による貸し渋りはダメ、日銀の劣後ローンでは世界から干される、公的資金の悪夢再来は避けたいとなれば、メガバンクに残された手は自力増資しかない。

 09年3月期に3900億円の最終赤字に陥る三井住友フィナンシャルグループが、4月9日に、普通株発行による8000億円増資計画をぶちあげたのもこの文脈だ。当然のことながら、市場はすぐさま、希薄化懸念からストップ安で応じている。

 メガバンクは公的資金再注入へと一歩ずつ追い詰められている。

◆「WEDGE」2009年5月号より

 

 

 

 

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